結論:不動産広告の「駅徒歩◯分」は、道路距離80mを1分として計算し、1分未満は切り上げます。500mは徒歩7分、200mは3分、1,000mは13分です。
なぜ重要か:信号待ちや坂は計算に入らないので、実際に歩くともっとかかることがあります。
次にすべきこと:
- 早見表で距離と分数を確かめる
- 内見の日に、駅から建物の出入口まで歩いて計る
こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
先に答えを書くと、500mは徒歩7分です。不動産広告では、道路距離80mを徒歩1分として計算し、1分未満は切り上げるルールになっているからです。同じ計算で、200mは徒歩3分、1,000m(1km)は徒歩13分になります。
「できれば最寄り駅の近くに住みたい!」と思う人は多いですよね。物件の広告には「駅徒歩◯分」と書かれていますが、この分数はどうやって決まっているのでしょうか。
この記事では、まず不動産広告の徒歩分数の計算方法と、距離ごとの早見表を紹介します。そのあとで、総務省統計局のデータから「みんな実際には最寄り駅からどのくらいの距離に住んでいるのか」を見ていきます。
不動産広告の「駅徒歩◯分」の計算方法
不動産の広告では、道路距離80mを徒歩1分として計算します。1分未満の端数は切り上げて、1分として数えます。これは、不動産の広告のルール(不動産の表示に関する公正競争規約の施行規則)で決められている計算方法です。
たとえば、駅まで500mの物件なら、500÷80=6.25分です。端数を切り上げるので、広告には「徒歩7分」と書かれます。
この80mは、まっすぐの距離(地図上の直線)ではなく、実際に通る道の距離です。線路や川をよけて遠回りする道なら、そのぶん分数も長くなります。
徒歩分数のほかの広告のルールや使えない言葉の例は、別の記事で紹介しています。
どこからどこまでを計る?
同じルールでは、距離を計る「スタート」と「ゴール」も決まっています。
- 物件側:マンションやアパートは、建物の出入口から計ります。部屋の玄関からではありません
- 駅側:駅の出入口までです。改札やホームまでではありません。また、駅が開いている時間ならいつでも使える出入口に限られます
つまり、部屋から建物の出入口までと、駅の出入口から改札・ホームまでの時間は、広告の分数には入っていません。駅に出入口がいくつもある場合は、どの出入口までの分数なのかを不動産会社に聞いておくと安心です。
距離と徒歩分数の早見表
80m=1分、1分未満は切り上げで計算すると、次のようになります。
| 駅までの道路距離 | 計算(距離÷80m) | 広告での表示 |
|---|---|---|
| 100m | 1.25分 | 徒歩2分 |
| 200m | 2.5分 | 徒歩3分 |
| 300m | 3.75分 | 徒歩4分 |
| 400m | 5分 | 徒歩5分 |
| 500m | 6.25分 | 徒歩7分 |
| 600m | 7.5分 | 徒歩8分 |
| 700m | 8.75分 | 徒歩9分 |
| 800m | 10分 | 徒歩10分 |
| 900m | 11.25分 | 徒歩12分 |
| 1,000m | 12.5分 | 徒歩13分 |
| 1,100m | 13.75分 | 徒歩14分 |
| 1,200m | 15分 | 徒歩15分 |
| 1,300m | 16.25分 | 徒歩17分 |
| 1,400m | 17.5分 | 徒歩18分 |
| 1,500m | 18.75分 | 徒歩19分 |
| 1,600m | 20分 | 徒歩20分 |
| 1,700m | 21.25分 | 徒歩22分 |
| 1,800m | 22.5分 | 徒歩23分 |
| 1,900m | 23.75分 | 徒歩24分 |
| 2,000m | 25分 | 徒歩25分 |
逆に、「徒歩10分」と書かれていたら、駅までの道のりはおよそ720mを超えて800m以内、ということになります。
「徒歩◯分」から距離を逆算する早見表
広告の分数から、駅までの道のりを知りたいときは次の表が目安です。切り上げで計算しているので、「徒歩◯分」の距離には80mぶんの幅があります。
| 広告の表示 | 駅までの道路距離 |
|---|---|
| 徒歩1分 | 80m以内 |
| 徒歩3分 | 160mを超えて240m以内 |
| 徒歩5分 | 320mを超えて400m以内 |
| 徒歩7分 | 480mを超えて560m以内 |
| 徒歩8分 | 560mを超えて640m以内 |
| 徒歩10分 | 720mを超えて800m以内 |
| 徒歩12分 | 880mを超えて960m以内 |
| 徒歩13分 | 960mを超えて1,040m以内 |
| 徒歩15分 | 1,120mを超えて1,200m以内 |
| 徒歩20分 | 1,520mを超えて1,600m以内 |
| 徒歩25分 | 1,920mを超えて2,000m以内 |
同じ「徒歩7分」でも、駅まで480mを少し超えるだけの部屋もあれば、560m近い部屋もあります。分数が同じ物件を比べるときは、地図アプリで道のりも見てみてください。
広告の徒歩分数と、実際にかかる時間が違う理由
80m=1分は、あくまで広告で表示するための決まった計算方法です。実際に歩いてみると、広告の分数より時間がかかることがあります。主な理由は次のとおりです。
- 信号や踏切:計算には、信号待ちや踏切待ちの時間は入っていません。大きな交差点や、開かずの踏切があると、そのぶん時間がかかります
- 坂や階段:計算は平らな道と同じです。上り坂や歩道橋、階段があると、同じ距離でも時間がかかります
- 建物の出入口の位置:大きなマンションでは、建物の出入口から部屋まで、またエレベーターを待つ時間もかかります
- 駅の出入口からホームまで:大きな駅では、駅の出入口から改札やホームまで歩く時間もかかります
- 歩く速さ:荷物を持っているとき、子どもと一緒のとき、雨の日などは、ふだんよりゆっくりになります
上で書いたとおり、ルールでは建物の出入口から駅の出入口までを計ります。どの出入口を使うかで実際の時間は変わるので、気になる場合は、不動産屋さんに確認してみてください。
暮らしっく不動産のある高田馬場で、実際に歩いて時間を測ってみた話は、不動産の「駅徒歩何分」は本当なのか?高田馬場で実際に歩いて測ってみたで紹介しています。
内見のときに確かめる方法
駅からの時間は、実際に歩いて確かめるのがいちばんです。
- 駅から物件まで歩いてみる:内見の日は、車で送ってもらうより、駅から歩いてみるのがおすすめです。スマホのストップウォッチで時間を計っておくと、比べやすくなります
- 通勤・通学と同じ時間帯に歩く:朝は信号や改札が混むことがあります。できれば、ふだん駅を使う時間帯に歩いてみましょう
- 夜の道も見ておく:帰りが遅くなる方は、街灯の明るさや人通りも確かめておくと安心です
- 使う駅の出入口を確かめる:駅に出入口がいくつもある場合、どの出入口を使うかで時間が変わります
- 地図アプリの徒歩ルートも見る:地図アプリで物件から駅までのルートを調べると、道のりの距離と、坂や大きな道路があるかの目安になります
家から会社や学校までの通勤時間全体の考え方は、東京の通勤圏と平均通勤時間の記事を参考にしてください。
みんな最寄り駅からどのくらいの距離に住んでいる?

では、実際にみんなは最寄り駅からどのくらいの距離に住んでいるのでしょうか。総務省統計局が、都道府県ごとに最寄り駅までの距離を調べたデータを公開しています。
出典:総務省統計局「住宅・土地統計調査」(2013年調査。政府統計の総合窓口 e-Stat で公開)
暮らしっく不動産は東京の会社なので、全国と東京都のデータを比べてみました。数は、世帯が住んでいる住宅の数です。
全国と東京都の比較(2013年調査)
| 最寄り駅までの距離 | 徒歩の目安(80m=1分) | 全国 | 東京都 |
|---|---|---|---|
| 200m未満 | 2.5分以内 | 2,951,600(約5.7%) | 673,800(約10.4%) |
| 200〜500m | 6.25分以内 | 7,483,100(約14.4%) | 1,944,100(約30.0%) |
| 500〜1,000m | 12.5分以内 | 11,724,700(約22.5%) | 2,240,000(約34.6%) |
| 1,000〜2,000m | 25分以内 | 12,725,300(約24.4%) | 1,257,000(約19.4%) |
| 2,000m以上 | 25分より先 | 17,217,400(約33.0%) | 357,700(約5.5%) |
| 総数 | - | 52,102,200 | 6,472,600 |
出典:総務省統計局「住宅・土地統計調査」(2013年調査)。割合は、表の数をもとに暮らしっく不動産で計算したものです。
統計局の元の表では、駅まで1,000m以上の住宅について、さらにバス停までの距離(100m未満、100〜200m、200〜500mなど)でも分けて集計されています。
上のデータをグラフにしてみました。
左側の棒グラフが全国、右側の棒グラフが東京都のデータです。色は次の距離をあらわしています(徒歩分数は80m=1分で計算した値で、広告では切り上げて表示します)。
- 青色:200m以内(徒歩2.5分以内)
- 赤色:500m以内(徒歩6.25分以内)
- 緑色:1,000m以内(徒歩12.5分以内)
- 紫色:2,000m以内(徒歩25分以内)
東京都は駅から1,000m以内に住む人がほとんど
全国では、2,000m以内の中でいちばん多いのは1,000〜2,000mです。さらに、2,000m以上の住宅も約3割あります。
一方、東京都はたくさんの駅があることもあり、駅から1,000m以内、つまり徒歩12.5分圏内の住宅がほとんど(約75%)です。東京都でいちばん多いのは、500〜1,000m(徒歩6.25分から12.5分圏内)でした。
東京で部屋を探すなら、「駅徒歩13分以内」くらいまでは、多くの人が住んでいる距離だといえそうです。
駅からとても遠い物件の話は、最寄駅まで徒歩50分の物件?で紹介しています。
駅のそばは商業地が多い

駅に近いほど便利ですが、気をつけたいこともあります。東京都の場合、駅のそばは商業地であることがほとんどです。駅に近くて静かな場所、というのはなかなか難しいです。
たとえば、人気の吉祥寺駅。駅のまわりは飲み屋さんや商店街で、住宅地は駅から徒歩10分以上の場所に多くあります。

駅の近さを優先するか、静かな住環境を優先するか。徒歩分数だけでなく、まわりにどんなお店や施設があるかも、内見のときに見ておきましょう。
よくある質問
500mは徒歩何分ですか?
不動産広告の計算では徒歩7分です。500÷80=6.25分で、1分未満を切り上げるためです。信号や坂があると、実際にはもう少しかかることがあります。
200m・1,000m(1km)は徒歩何分ですか?
200mは2.5分を切り上げて徒歩3分、1,000mは12.5分を切り上げて徒歩13分です。ほかの距離は、上の早見表で確かめてください。
「駅徒歩◯分」は、部屋の玄関からホームまでの時間ですか?
いいえ。マンションやアパートでは、建物の出入口から駅の出入口までの道路距離で計算します。部屋から建物の出入口まで、駅の出入口からホームまでの時間は入っていないので、そのぶん余裕を見ておきましょう。
信号待ちや坂道の時間は入っていますか?
入っていません。計算は道路距離だけで、80mを1分として出しています。大きな交差点や坂がある道は、内見のときに実際に歩いて確かめるのがおすすめです。
みんな最寄り駅からどのくらいの距離に住んでいますか?
2013年の住宅・土地統計調査では、東京都は駅から1,000m以内の住宅が約75%で、いちばん多いのは500〜1,000mでした。全国では2,000m以上の住宅も約3割あります。
さいごに
住環境を求めるのか、駅の近さを求めるのか、それともその両方を求めるのかは人それぞれです。全国的に見ると、東京はやはり駅にアクセスしやすい便利な街ですね。
私は地方出身ですが、東京の便利さに慣れてしまうと、徒歩10分以上歩くのがなかなかしんどく思えてしまいます。
広告の「駅徒歩◯分」は80m=1分の計算で決まっていて、信号や坂は入っていません。気になる物件が見つかったら、ぜひ一度、駅から自分の足で歩いてみてください。
