こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

今年はじめに新たに管理するアパートが増えまして、その物件にインターネット無料を導入しました。
「アパートのインターネット導入」については、あまり事例がそのことを書いておきたいと思います。

インターネット無料は差別化になるのか?

都内のJRが最寄りの物件でしたが、徒歩が10分超えの単身向け、築古の木造アパート。
内装工事は一新するとのことでしたが、賃貸物件も多いエリア。
何か差別化をしなくてはいけないと考え「インターネット無料」を導入することにしました。

都内で単身向けの小規模アパート(木造、鉄骨)の物件は、同じようなたくさんあります。

今回の物件のライバル物件を調べてみると、約400件もの物件がありました。
(2020年12月6日現在の賃貸募集物件 中野駅 徒歩15分以内 6万円から7万円)

ただ募集するだけでなく、何か工夫は必要になります。
競争戦略で差別化は大切な要素でもあります。 
競争戦略はマイケル・ポーターさんのこの本で学ぶことができます。

ではインターネット無料を導入すると、どのくらい差別化になるかというと、この数字。


405件から29件。
ライバルが92%も減らすことになります。

単純に「インターネット無料」だけが、賃貸の部屋探しの条件ではないですが、差別化の一つにはなるかと思います。

人気設備ランキングでも「インターネット無料」は注目されています。

2020 人気設備ランキング発表
(全国賃貸住宅新聞 2020年10月19日の記事)

また最近の傾向として、大手不動産業者がサブリース運営している一棟RCマンションなどは「インターネット無料」が数多く導入されています。
三井不動産レジデンシャルリースさんが運営している「パーク〇〇」とか、伊藤忠アーバンさんが運営している「レジディア〇〇」だとか。
ここ数年で「インターネット無料」が増えたなと感じています。

導入はどうする?

ではどうやって導入するのか。
少し調べてみるとこんな記事が。

バッファロー、アパート・マンションやホテルの設備に必要なVLAN、QoS機能を低価格で提供(日経新聞)


設定事例 インターネットマンションで使用する(エレコム)

機材の価格も下がっていて、導入しやすい環境になってきているなと。
そして調べていくうちに、自主工事、自主運用でもできるのは?と思いチャレンジしてみました。


目次

  1. 運用コスト
  2. 回線業者は?
  3. 保守は必要?
  4. 工事はどうする?
  5. 建物内はVLAN方式で
  6. 入居率はあがる?

1.運用コスト

6,300円(税別)

月額でかかる費用はこれだけです。
光ファイバーの使用料金、プロバイダ料、OUNとルーターのレンタル費用など、一般的にインターネットを使うときに払う費用と同じです。

2.回線業者は?


auひかり5Gのホームタイプ(戸建用)を引き込んで使っています。
NURO光など速そうな光ファイバーは出ていますが、いろいろ検討の上で「auひかり5G」を選びました。

導入後に速度テストで出た数字がこれです。
かなり高速でした。

これを各部屋へ割り当てています。

アパート一棟への導入と考えると「特別な回線業者をつかわなくてはいけないのでは?」と考えがちですが、最近の光ファイバーは十分な速さが出るので、一般的に使われているものでも代用はできます。
もちろん規模にもよるとは思います。


3.保守は必要?

今日現在で10ヶ月ほどの運用ですが、特に保守が必要になるようなケースはありませんでした。

トラブルとして、ONU、ルーターの電源が落ちてしまうということがありました。
原因を調べたところ、オーバーヒートと判明。
対策として、ヒートシンクを貼り付けて対応。 その後はこのようなトラブルは起きていません。

ONUとルーターの熱による電源落ちは、今回のような一般的な使用でも起こり得ることです。

我が家のルータが熱暴走!! 何とかしたい真夏の恐怖に備えて「Dr.COOL」を試す(マイナビニュース)


これは冷却ファンを使った事例ですが、ヒートシンクでも対応できました。
(使用環境や状況にもよるとは思います)


スイッチングハブについてですが、最近のものはすごく安定しているので、特に心配はいらないと考えています。
心配であればメーカーの有償サポートを付けることもできますし、安価なので定期的に交換するという方法を取っても良いのではないかと思っています。

今回、うちで使ったスイッチングハブはこちら。


4.工事はどうする?

「インターネット業者じゃないとできないでしょ?」とよく言われますが、電気屋さんであれば概ね対応はできます。

アパートのインターネット導入については考え方として、回線は、大きく分けると2つになります。

1.光ファイバー
2.Lan

電柱から引き込んでくるものが「光ファイバー回線」になります。
これは光ファイバーを申し込んだ回線業者でないと工事はできません。

2の「Lan」に関しては、電気屋さんでも対応はできます。(職人さんにもよります)

またLanの末端処理に関して、一見難しそうに思いますが基本的には電気ケーブル系と大きくは変わりません。
6本の線をきちんとつなげる、そんなイメージです。


5.建物内はVLAN方式で

電柱から光ファイバーを引き込んで、その後の各部屋への分配はVLAN方式で分配していきます。
普通のスイッチングハブでは情報がダダ漏れになってしまうので、普通のスイッチングハブはNGです。
必ずVLAN方式で!

参考 インターネットマンションで使用する(エレコム)

エレコムが解説しているページがわかりやすいと思います。
小規模な構築であれば、各階にある機材は省けます。


ちなみにケーブルはcat5aを使いました。


6.入居率はあがる?

全く同じ条件で比較ができないので、この答えは難しいところでもあります。
ただ他のライバル物件との比較では、入居率は高いかなという印象です。

また最近コロナ禍でなかなか入居は決まらないという話も聞きますが、この時期で空室になっても比較的すぐに入居される方が見つかっています。


さいごに

コスパよくインターネットを導入できないかと考えている大家さんもいると思います。
「インターネット無料」を考えている大家さんの参考になれば幸いです。

それでは今日はこのあたりで。