結論:不動産屋のスタッフも、予算内で希望どおりの部屋が見つかったわけではありません。エリアを巣鴨から西巣鴨に広げ、家賃交渉で2,000円下げて決めました。

なぜ重要か:家賃相場は街ごとに決まっていて、相場に合わない条件では部屋が見つかりにくいからです。

次にすべきこと:

  • 希望条件に優先順位をつける
  • ゆずれない設備以外は見直す

こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

「不動産屋さんなら、さぞかしいい物件に住んでいるんだろう」と思われがちですが、そんなことはありません。私も最初は、予算内で希望のエリアに住むことはできませんでした。

結論からいうと、希望条件に優先順位をつけて、立地をあきらめる代わりに設備の条件を守ったのが、部屋探しがうまくいったポイントです。この記事では、私が暮らしっく不動産のスタッフになる前に部屋を探したときの実体験を、時系列で紹介します(2016年の記事公開時点の話です)。

最初に伝えた希望条件

ちょうど引越さなければいけない状態になり、暮らしっく不動産の社長である門伝に、希望の条件をメールで伝えました。そのときの内容がこちらです。

  • 巣鴨駅周辺
  • 住所的には北区西ケ原とか豊島区南大塚とかも可能
  • 家賃は管理費込みで65,000円以内
  • バス・トイレ別希望
  • ウォシュレットが付いていなくても、トイレが別なら可
  • 六畳以上で、光ケーブルあり
  • 室内か室外に洗濯機置き場あり
  • 木造は不可

当時の私は、建築の職人や戸建て住宅の営業を経験していたので、構造や間取りはある程度わかっていました。ただ、賃貸の相場の感覚や不動産業界の知識はまったくなかったので、門伝に相談したのです。

出してもらった物件と、却下した理由

そこで出してもらった物件の資料がこちらです。物件に対する当時の私のコメントも載せてみました。

その1:駅2分、電気・水道使い放題

「二万円で電気水道使い放題でインターネット無料とか、安いんだか高いんだかわからないけど(笑)。駅2分は魅力。洗濯機置き場がなければコインランドリーだけど、そのへん含めて気になっているから見てみようとは思ってる」

→その後、無料のネットの速度が使い物にならないほど遅いと知り、却下。

その2:広いけれど駅から少し遠い

「広さ的には満足だけど、王子駅から少し距離があるのと、築年数が古いのがちょっと……。1階がコンビニなので、虫の心配がなぁ」

→虫は退治できないので、却下。

その3:図面が素直で、今の家から近い

「図面が素直なのと、今の家から近いかもしれないという点。1階なのは気になるが、見てみる価値はあるかな」

→その後、資料には風呂・トイレ別とあったのに、管理会社の入力ミスで実際は別ではなかったため、却下。

その4・その5:場所がよくて広い

その4「場所もいいし、広い!見てみたい」

その5「場所もいいし、広い!見てみたい」

内見へ。でも却下

いろいろな理由で却下が続きましたが、その4とその5が気になったので、内見に行くことにしました。ちなみに、その4とその5は同じ建物の部屋違いです。

ところが、とても古い物件で、クリーニングも大家さんが個人的にしたものだったため、お世辞にもきれいとはいえませんでした。うーん、なんだか運気が下がりそう……。というわけで、却下です。

資料だけではわからないことも多いので、気になる物件は実際に見てみるのが大事だと実感しました。

条件の変更:立地をあきらめて設備を守る

ここで門伝から、こんなアドバイスをもらいました。

「家賃相場って街ごとに決まっているからね。この場所でその家賃だとこういう感じだよ。範囲を広げてみたら?」

そこで、北区・板橋区も含めた西巣鴨駅の近くに絞って、物件を探してもらうことにしました。

本当は友人が多い巣鴨の近くにしたかったのですが、希望の広さや設備を考えると、予算内では無理だとわかりました。そこで、最寄駅を地下鉄の西巣鴨駅の近くに絞って探してもらいました。

ここなら池袋までバスで10分、板橋駅まで徒歩11分ほど(当時の私の調べです)。うまくいけば都電荒川線も使えるので、交通には困らなさそうです。

ポイントは、たくさんの条件の中から立地をあきらめて、条件を変えたことです。設備を求めて少し離れたところに行くイメージです。

変更後の条件はこうなりました。

  • 西巣鴨駅周辺
  • 住所的には北区とか板橋区とかも可能
  • 家賃は管理費込みで65,000円以内
  • 風呂・トイレ別希望
  • ウォシュレットが付いていなくても、トイレが別なら可
  • 六畳以上で、光ケーブルあり
  • 室内か室外に洗濯機置き場あり
  • 木造は不可

条件の見直し方は、賃貸の部屋が見つからない人の共通点は?でもくわしく説明しています。

見つかった物件

そして出てきたのが、この物件です。

その6

家賃 69,000円(管理費4,000円)
敷金・礼金 敷金1ヶ月・礼金0.5ヶ月
広さ・間取り 23㎡・1K
設備 ウォシュレット付き、1口ガスコンロ付き
構造・階数 鉄骨造・1階
場所 豊島区西巣鴨

もう一つ候補(その7)があったのですが、間取り図が見つかりませんでした。同じくらいの広さ、同じくらいの設備だったと記憶しています。住所は北区滝野川で、家賃はその6より2,000円くらい安かったと思います。

65,000円の予算からすると大幅アップですが、もう一度内見に行くことにしました。仕事の都合もあり、日が落ちてからの内見になりましたが、その6の物件がとてもよかったのです。

その7は眺めもよかったのですが、床や壁がどことなく薄そうな感じがしたのと、2面に大きな窓があって物を置ける気がしなかったので、却下にしました。

気に入ったポイント

ガスコンロ

自炊派の私にとって、ガスコンロは大事です。自炊して食費を下げたいという願いがかないそうな気がしました。一人暮らしの物件では電熱線のコンロも多いのですが、ガスならお湯がわくのも早そうです。

ウォシュレット付きで、バス・トイレ別

足が濡れなくてすむし、冬に便座で寒い思いをしなくていいし、お尻にも優しい。私の中では、ゆずれない条件の一つでした。

なかったら自分で取り付けるつもりでしたが、トイレにコンセントがないとできません。なので、トイレにコンセントがある物件を探していました。

室内洗濯機置き場

当時は現場で職人をしていたので、洗濯はほぼ毎日。冬の寒いときにも室内で洗濯できるのはありがたいです。

光ファイバーが引き込み済み

光ファイバーは、通常なら大家さんから許可をもらって引き込むものです。この建物にはすでに引き込まれていて、工事がいらず、ここにケーブルを差し込んで書類の手続きをするだけというお手軽さでした。ネットの速度でイライラすることもなく、快適なインターネット生活が待っています。

居室の広さ

当時のメモです。ギターが7本も家にある私にとって、居室の広さはとても重要です。クローゼットを含めて6.5畳という広さは助かります。

家具のレイアウトを試行錯誤しました。簡単な設計のスキルがあってよかった、と思った瞬間です。

風通しと日当たり

間取り図を見ると、風通しも考えられた部屋だとわかりました。両方の窓を開ければ風が入ってきます。冬以外は気持ちよさそうです。また、1階ですが、昼過ぎから日没までは日が入る部屋だということが、近くの建物の様子からわかりました。

職人や戸建ての営業をやっていると、構造や設備はどうしても気になります。でも、この物件は大満足でした。問題は家賃です。ここでとても悩みました。

家賃交渉で2,000円下がった

門伝から、こんな話がありました。

「住宅地で夜は薄暗いところの1階というせいか、けっこう空き期間があるね。家賃交渉できるかも」

特別に新しい物件というわけでもなく、空き期間がけっこうあるということで、家賃交渉をしてもらうことになりました。今回は値下げできそうなデータもあったので、交渉を入れました。

結果は成功。2,000円下がりました。管理費込みで73,000円だったのが、71,000円になりました。

それでも予算からすると6,000円オーバーです。でも、「少し背伸びしたくらいのほうが、家にいても気が休まるし、仕事への活力もたくわえられるかも」と最後は自分に言い聞かせて、この部屋に決めました。

家賃交渉のコツは、家賃交渉が残念な人の8つの特徴で紹介しています。

最初の条件と比べてみると

条件(変更前) 結果(変更後)
巣鴨駅周辺 西巣鴨駅周辺へ
管理費込みで6.5万円以内 7.1万円
バス・トイレ別 クリア(変更なし)
ウォシュレットあり クリア(変更なし)
六畳以上で、光ケーブルあり クリア(変更なし)
木造は不可 クリア(変更なし)
洗濯機置き場 クリア(変更なし)

最終的に、場所と予算以外は、最初の条件をすべてクリアしています。

入居後の暮らし

その後は、ラックを自分で塗装したり、家電を格安でそろえたりして、無事に引越しが終わりました。何の問題もなく、快適に暮らせています。

大量のギター系の機材も、きちんとおさまりました。

さいごに:部屋探しは割り切りが大事

希望のエリアで無理に探すのではなく、希望条件に優先順位をつけて、無理なものは無理、実現できるところは実現する。そんな思い切りのよい割り切りが、引越し成功の鍵だと思います。

相場に合わない希望家賃では、いつまでたっても物件を探すのは難しいです。私の場合は、割り切りがけっこう早かったこと、多少の設計ができたこと、昔からなじみのあるエリアでどこに行けば相場が下がるかを知っていたことで、うまくいったともいえます。

巣鴨に住んでいたころと比べると、山手線が最寄駅ではない分、不便です。でも、慣れてしまえば何てことはありません。新しい生活をするんだというちょっとした覚悟があれば、けっこう物件は出てくるのかなと思います。

新社会人の方が家賃の上限を考えるときは、新卒の家賃はいくらまで?も参考にしてください。