結論:ロフトの天井の高さは、いちばん高いところで1.4m以下と決められています。低いところは30cmくらいの物件が多いです。

ここが大事:立って歩ける高さではないので、使い方を考えずに選ぶと後悔しやすいからです。

まずはここから!

  • 内見でハシゴを登り、高さを確かめる
  • 広告の「1LDK」「◯㎡」にロフトが含まれていないか図面で確かめる

こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

ロフトの天井の高さは、いちばん高いところで1.4m以下と決まっています。1.4mを超えると、ロフトではなく2階とみなされるからです。ロフトは屋根裏に作られることが多いので、低いところでは30cmくらいしかない物件も多く見られます。

お客様の内見で都内を回っていると、ロフト付きの物件に出会うことがよくあります。ロフト付きの部屋に憧れている方も多いと思いますが、高さに決まりがあることは意外と知られていません。この記事では、ロフトの高さの決まりと、借りる前に知っておきたい使い方、内見で確かめるポイントを紹介します。

ロフト付きの物件とは

ロフト付きの物件は、このような間取りです。上の物件には、3畳のロフトがついています。

ロフトと、部屋の中に階段がある2層の間取りの違いは、メゾネットとロフトの違いで説明しています。

ハシゴで登る楽しみもあり、一時期とても人気のあった作りです。実際に使う感覚としては「2階」ともいえる場所ですが、建築基準法にもとづく行政の取扱い基準(小屋裏物置等の基準)では、ロフトにはきちんと決まりがあります。

ロフトの天井の高さは1.4m以下

ロフトの高さについては、次のように決められています。

小屋裏物置等の最高の内法高さが1.4m以下であること。なお、上下に連続する小屋裏物置等にあっては、内法高さの合計が1.4m以下であること。

(出典:平成12年 建設省住指発第682号「小屋裏物置等」の取扱い、および各特定行政庁の取扱基準)

つまり、ロフトの天井の高さは、いちばん高いところでも1.4m以下です。1.4mを超えると2階とみなされます。

ロフトの多くは屋根裏に作られます。屋根の傾きを考えると、いちばん高いところで1.4m、いちばん低いところでは30cmくらいのところが多いです。

また、ロフトの面積は、ロフトを設ける階(下の部屋)の床面積の2分の1未満と決められています。ちょうど2分の1になると基準から外れ、「階」として床面積に入れられてしまいます。

項目 決まり・目安
天井の高さ(いちばん高いところ) 1.4m以下(超えると2階とみなされる)
天井の高さ(いちばん低いところ) 30cmくらいの物件が多い
ロフトの面積 下の部屋の床面積の2分の1未満

この大枠は全国共通で、今も建築確認の審査で使われています。ただし、固定階段を認めるか、コンセントやエアコン、窓の大きさをどこまで認めるかといった細かいルールは、自治体によって違います。気になる場合は不動産会社に確認してください。

ロフトはあくまでも収納

こうした決まりがあるため、ロフトはあくまでも収納のためのスペースです。立って歩ける高さではなく、部屋のように使う場所ではありません。

ロフトを上手に使うなら、次のような物を置く場所と考えるとよいでしょう。

  • 季節の衣類や、使わない季節の家電
  • 来客用の布団
  • 旅行用のバッグやスーツケース
  • 思い出の品など、ふだんは出し入れしない物

ハシゴで上り下りするので、重い物や毎日使う物を置くのは向いていません。天井が低いところは奥まで手が届きにくいので、ふだん使わない物を奥に、ときどき使う物を手前に置くと使いやすくなります。

ロフトで寝るときに気をつけたいこと

ロフトを寝る場所として使いたい方もいると思います。収納としての使い方が基本ですが、寝る場所にする場合は、次の点を考えておきましょう。

  • 天井が低い:起き上がったときに頭をぶつけやすくなります。いちばん高いところでも1.4m以下なので、ベッドを置くのは難しいことが多いです
  • 暑くなりやすいことがある:暖かい空気は上にたまりやすく、屋根にも近いので、季節によっては寝苦しく感じることがあります
  • ハシゴの上り下り:夜中にトイレに行くときや、寝ぼけているときの上り下りには注意が必要です
  • 布団の出し入れ:布団を干したいときは、ハシゴで布団を下ろすことになります

暑さや使い心地は物件によって大きく違います。内見のときに実際に登って確かめるのがいちばんです。

内見でロフトを確かめるポイント

ロフト付きの部屋を内見するときは、下から見るだけでなく、実際にハシゴを登ってみてください。

  1. 天井の高さ:いちばん高いところと低いところを見て、座ったときに頭がつかえないかを確かめます
  2. ハシゴの形:固定されているか、取り外しや収納ができるか、登りやすい角度かを見ます
  3. 落ちないための作り:ロフトの端に柵や手すりがあるかを見ます
  4. 窓・照明・コンセント:ロフトに窓や照明、コンセントがあるかを見ます。寝る場所にするなら特に大事です
  5. エアコンの位置:エアコンの風がロフトまで届きそうかを見ます
  6. 下の部屋の天井:ロフトの下になる部分は天井が低くなることがあるので、圧迫感がないかを見ます

ロフトに置きたい物があるなら、メジャーで高さや奥行きを測っておくと安心です。測る場所は引越し前の採寸はどこを測る?を参考にしてください。

ロフト付き物件の広告は「盛られている」ことがある

ここからは、部屋探しの現場にいる不動産会社として、はっきり書いておきます。

ロフト付きの木造アパートには、天井高1.4m以下・面積2分の1未満という基準をきっちり守りながら、まるで2階建てのように見せる作りの物件がたくさんあります。下の部屋の天井を高くして立体感を出したり、ロフトへの階段を「収納家具」扱いにしたり。建物そのものは、基準を守った合法な作りです。

問題は、その部屋を紹介する広告のほうです。ロフトは基準の上ではあくまで「物置(収納)」で、居室ではありません。それなのに、検索で引っかかりやすくするために、次のような表示をしている広告が少なくありません。

よくある広告の表示 実際は
ロフトを1部屋と数えて「1LDK」「2K」 「1R+ロフト」「1K+ロフト」。ロフトは居室として数えられません
ロフトの面積を足して「専有面積25㎡」 「専有面積18㎡(別にロフト7㎡)」のように、ロフトは分けて書くのが広告のルールです
「メゾネットタイプ」 メゾネットは上の階も居室として使える2階建ての住戸のこと。天井高1.4m以下のロフト付きの部屋は、メゾネットではありません

こうした表示は、不動産の広告のルール(不動産の表示に関する公正競争規約)に照らして問題のある表示です。「1LDK」「25㎡以上」で絞り込んで探している人ほど、こうした広告にたどり着いてしまいます。

ポータルサイトで「1LDK・25㎡」と書いてあっても、図面を見ると実際は「1R(18㎡)+ロフト(7㎡)」ということがあります。ロフト付きの部屋は、内見の前に必ず図面で、居室の広さとロフトの広さが分けて書かれているかを確かめてください。分けて書かれていない、聞いてもはっきり答えない。そんな不動産会社は、ほかの説明も疑ってかかったほうが安全です。

実際とちがう広告の見分け方は、おとり物件の見分け方でもまとめています。

広告で使えない言葉の例は、不動産広告のNGワードの記事で紹介しています。

ロフトの広さは居室と分けて考える

ロフト付きの物件を比べるときは、居室の広さと、ロフトの広さを分けて考えるのがおすすめです。

たとえば上の間取りのように「3畳のロフト付き」と書かれていても、ロフトは天井が低い収納スペースです。居室と同じように使えるわけではありません。居室の広さで暮らせるかを考えたうえで、ロフトは「大きな収納がついている」と考えると、イメージとのずれが少なくなります。

畳や平米での広さの読み方は、㎡(m2)の読み方は?平米・畳・坪の違いで説明しています。広告の広さの表記に何が含まれるかは、賃貸の専有面積にバルコニーは含まれる?もあわせてどうぞ。広告でロフトの広さがどう書かれているかは物件によって違うので、気になる場合は確認してください。

ロフト付きの部屋が向いている人・向いていない人

向いている人 向いていない人
季節の物や布団など、しまっておきたい物が多い人 ロフトを部屋のように使いたい人
居室をすっきり広く使いたい人 ハシゴの上り下りが負担に感じる人
ハシゴで登る秘密基地のような空間が好きな人 重い物や毎日使う物の置き場がほしい人

ロフトがあるかどうかだけで決めず、収納として使えるかを考えて選ぶと、入居してからの満足度が上がります。

さいごに

ロフトの天井の高さは、いちばん高いところで1.4m以下と決まっています。ロフトはあくまでも収納です。

ロフト付きの部屋を検討するときは、広告の間取りや広さをうのみにせず、図面で居室とロフトの広さを分けて確かめること。そして内見で実際に登って高さや使い心地を確かめ、何を置くか、どう使うかをイメージしてから決めてください。