こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
(2018年2月16日一部加筆修正しました。)
幾度となく一人暮らしでも美味しく食べられる自炊記事を書いてきましたが、今日は道具の話。
特に、今年の春から親元を離れて一人暮らしを初めてされるという方への記事です。
初めての一人暮らし。
気合を入れて美味しいものや食べたいものを作りまくるぞ!という方もいるかもしれません。
よし、それならガスで二口コンロの物件だ!と思う方もいるかもしれません。
お客様とお話すると節約のために自炊をしたいという方が多い印象です。
料理好きにはありがたい二口コンロ
料理をやるなら二口コンロのほうが作業がしやすいのは当たり前なのですが、(特にパスタの麺を茹でながらもう片方のコンロでソースを作ったりというような場合)実は二口コンロの物件は一人暮らし用だとあまり多くないのが現実です。
二口コンロが実現できるのは下記の物件に多い傾向があります。
- 築年数古めの物件(ガスコンロ持ち込みタイプ)
- 賃料が相場より少し高めの物件
ガスコンロ持ち込みタイプのキッチンは、築年数が古い物件に多いです。
近年の一人暮らし用のシステムキッチンはまな板を切る場所がないほどコンパクトなものが多い(シンクにスライド調理台かけて使う)ので作業効率で考えると一番使い勝手がいいです。
おそらく大多数の方が望まれているのがこのような写真のタイプのガスコンロだと思います。
このようなタイプのキッチンは物件相場から比べると少しお高めの物件に入っています。
余談ですが、クリーニングが完了していない物件に内見に行くこともありますが、魚焼きグリルがついているコンロに限って焼かれた形跡が見当たらないことが多いです。最近の人は魚を焼いたりしないのかもしれません。
物件数としてはどれぐらいあるのでしょうか。
今回業者用データベースを使って高田馬場エリアを参考に二口コンロの物件を検索してみます。
二口コンロの物件数
今回入れてみた条件
- 高田馬場
- 家賃7万円まで
- ワンルーム/1K
想定としては"社会人になりたての人の条件"を想定しています。
この時点では電気コンロ、一口ガスコンロ、二口ガスコンロ、を含んだ物件数が出てきます。
出てきた総数は2018/2/09現在で175件。
では、ここで二口ガスコンロの物件数を見てみます。
なんと8件!!
175件から8件になりました。全体の4.5%
どれだけ二口コンロが少ないかということがおわかりいただけるかと思います。
築年数の古い物件だったりすると、持ち込みのガスコンロが設置できるようなところもありますが、近年の物件はシステムキッチンが付属しているので、自前のコンロを設置する場所もありません。
家賃条件を少し上げたものも見てみましょう。
最寄り駅が高田馬場の8から9万円の1Rと1K。全体数は114件。
価格帯を8万円から9万円の範囲の二口コンロの場合は45件です。
価格帯が高くなると比率は増えます。
設備としては少し高級な設備という位置づけです。
賃貸の場合だとちょっとした高級設備というような位置づけなので、節約したいから自炊する→なので備え付けの二口コンロという発想は矛盾した条件といえるかもしれません。
一口コンロでも合わせ技でなんとかなる
私自身はけっこう自炊をするほうなんですが、一口コンロでもなんとかなってます(というかしています)。
調理道具はそこそこ買いましたが、実際全ての道具を使ってはいません。
むしろなんであの時、買ってしまったんだろう?というような道具もちらほら。
一人暮らし用のキッチンにはそんなに広い収納スペースはないので、モノを代用するという発想が必要になってきます。
レシピ本やクックパッド等を見ていると、工程の中に"野菜を下ゆでして"なんて言葉があります。
多くの場合、野菜はメイン料理の付け合わせ、もしくはサラダとしてという場合が多いと思うのですが、一口しかないコンロで野菜の下ゆでから調理していたら、メインの料理を火にかけられるのはずっと後になってしまいますね。
その頃には下ゆでしたものは冷め切っている。。。
ポイントはメイン以外のものは電子レンジでなるべく処理する!
ということです。
野菜の下ゆでなんかは、タッパーのzipロックに入れてチンをすればできあがります。
その間にコンロではお湯を沸かしたり、肉や魚を焼いたりしましょう。
写真は電子レンジでできるスチーム料理。コンロ一口分を電子レンジに仕事をしてもらうのがポイントですね。
温かいものは温かく食べたいですからね。
別の道具で代用ができるものは代用するのが大事です。
これは10年ぐらい前に試してみた中華鍋で作るカレー。
中華鍋が一つあるとなんでも代用がききます。コンロネタと直接は関係がありませんが、寸胴鍋の代わりに、こういうもので代用する発想という意味では同じなのでのせておきます。
用途ごとに鍋を買ってしまうと収納スペースがいくらあっても足りません。
パスタ
一人暮らしの定番、パスタを作るのも同じです。
寸胴鍋なんていりません。二口もコンロはいりません。
フライパンにお湯を入れて、その中で麺をゆでればいいのです。
硬めに茹でて湯切り。その間にソースを作ってフライパンに麺を戻します。
これは以前にその手法で試して作ってみたアクアパッツア風のパスタ。
魚焼き
魚が食べたいなぁと思った時も魚焼きグリルがなくても大丈夫です。
今はキッチンホイルというフライパンで魚が焼けてしまうホイルがあります。
http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/cookper/items/fryingpan.html
また、レンジで魚が焼けるシートというのも売っています。
http://www.asahi-kasei.co.jp/saran/products/cookper/items/yakizakana_box.html
焼けるには焼けるのですが、脂のノリがいいものを加熱しすぎるとバラバラになって失敗することもあります。
二食分作って冷蔵
最近、よくやっているのが二食分作って冷蔵パターンです。
煮込み系の料理を少し多めに作って、zipロックに入れて冷蔵。
ご飯も多めに炊いて冷蔵。
そうするとガスコンロが空きますので、そこで味噌汁だけはきちんと作る。
これだけでもなんだかいいものを食べている気分になります。
最近、ぼくの家では仙台味噌を使っています。油揚げ、白菜の組み合わせにはまっています。
(一番好きな味噌汁の具は絹豆腐とわかめの味噌汁)
作り置き+作り置き+手作りの温かなもの
という組み合わせは調理時間の短縮にもつながるのでとてもいいです。
一人暮らしならではの知恵。インスタントは味が濃かったり、満足度が低かったりしたのでそれを解消するために極力手作りにしています。
さいごに
色々と例を書いていきましたが、一口コンロのキッチンのポイントとしては
- 道具は代用できるものは代用する
- 電子レンジの活用
- 作り置きをして別のものをコンロで調理する。
というところしかありません。下ごしらえの順番などは調理の経験を重ねていくうちに感覚としてわかってきます。
これぐらいの時間になったらレンジをまわせばいいのだなぁとか、このタイミングでコンロに投入すると焦げる!とか。
一人暮らしのコツは最低限の道具で最高のパフォーマンスを出すことにあると思っています。
段取りを考えるのに少し経験を要しますが、限られたスペース、限られたコンロで美味しい食生活を送っていただけたらと思います。
それでは!!