こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

何か楽器を演奏できますか?
と問われれば、リコーダー、ギター、ピアノ、ベース、ドラムetcと様々な回答が返ってくると思います。
ですが、今も何か楽器を演奏されているかたはいますか?と聞くと、ほとんどの人の手があがらなくなるでしょう。
世の中に一定数いる楽器を演奏される方々。今日はそんな方々のための物件のお話を書いていきたいと思います。

東京23区で楽器が演奏できる物件

東京23区においてこの記事を書いている3/28現在で楽器演奏ができる物件を検索してみました。
調査データはathomeが運営する不動産業者用の検索サイトatbbです。

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東京23区全域では4164件。
かなりの物件数があります。次に価格帯をみてみましょう。

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これは価格帯でも上のほう。
6LDK、港区高輪台、定期借家、賃料190万円。

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家賃の下限は3.7万円からありました。

防音レベルや楽器の種類は物件によりけり

3.7万円から190万円までの価格帯がありましたが、どんな違いがあるのでしょうか。
一般的に相場が変わる要素としては次のことが考えられます。

  • 間取り
  • 場所
  • 防音レベル
  • 24時間演奏可能かどうか

間取りや場所によって相場が変わるのはご存知の方が多いかもしれません。
防音レベルとは部屋の構造の話ですね。床だけが防音状態、一部屋全部が防音状態と程度もいろいろ。
やはり施工にお金がかかっていれば家賃に、はねかえってきます。

24時間演奏可能かどうかという点も重要ですね。
趣味レベルの方から、プロの方まで演奏頻度は様々。
夜中にインスピレーションがわく方であれば夜中でも演奏可能な物件を探す必要があります。
家賃が安い物件だと大家さんのご好意で平日の昼間のみ可能という場合もありますので要注意です。
最近はエレキギターでもパソコンにつないで演奏できることも多いのですが、ドラムやグランドピアノはそういうわけにもいきません。
しっかりとした指のタッチや楽器の感覚は本物を使ってこそ。本格的になればなるほど防音のレベルも上がり費用がかさみます。

日本はこのように非常に音楽環境としては厳しい条件にあります。
アメリカだと自宅のガレージにメンバーがワイワイ集まり演奏することもしばしばあるようですが、日本でそれをやるとすぐにお巡りさんを呼ばれてしまいます。

楽器人口は10%弱

総務省統計局が平成23年に行った社会生活基本調査では以下のようにデータが出ています。

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出典:「平成23年社会生活基本調査結果」(総務省統計局)
http://www.stat.go.jp/data/shakai/2011/gaiyou.htm

上記は男女、年齢、趣味、娯楽の種類別行動者率という表です。
世の中の人がどのような趣味を分類したもの。
10歳以上で楽器演奏を行う人の人口はわずか10.6%と非常に少ない数値ですね。
DVDで映画を観るとかCDで音楽を聴くとなると人口は多いようですが、音楽を演奏するとなると人口は減少してしまいます。
小学校や中学校の習い事の時期には30%以上もの人が楽器を演奏をしていたというのに40歳を境に10%を下回る数値。

楽器を演奏する=敷居が高い?

小学校の習い事に多いピアノやロック音楽にはまると演奏したくなるギターまで、様々な楽器がありますが、共通して言えるのは楽器を演奏するというのはお金がかかるということ。
楽器代、レッスン料、演奏するのに借りるスタジオ代金、教材費etc
楽器を演奏するには様々なお金がかかります。
一生懸命練習したからといってプロになれるわけではありません。その多くは教養の一つにすぎないのです。

つまらないスケール練習や理論の習得、ライブをやったからといって儲かるわけでもなく、その多くは自己満足になってしまいがち。
演奏するということは非常に労力のいることなのです。

それでも演奏したい!楽器が好きだ!という人はやっぱり自宅でも気兼ねなく演奏したいと思うでしょう。

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ぼくも彼これ100万円以上は投資しているような。。。。

物件は限られるが音大のそばや郊外にあることが多い

楽器相談可能の物件は限られています。
ペット飼育可能な物件も同じですが、ピンポイントで物件を選ぶことになりますので、選択肢が非常に限られています。
音大のそばであったり、郊外に行くと可能な物件が多いです。
楽器の費用を考えればなるべく家賃にお金を割きたくないもの。
アクセスの良さを少々我慢して郊外に行かれるミュージシャンの方も多いです。

練習のために借りるスタジオ代金と家賃のバランスをきちんと考えて物件を選ぶようにしましょう。

さいごに

よく郊外などに行くと、ピアノやバイオリンを練習している音が聞こえてきます。
なんとなーく知っている曲で何回も練習しているんだけど、同じところでつまづく人っていますよね。
そこはこうなのに。。。次のフレーズ早く聴きたいのに。。。。
おそらくこういう気持ちになるかと思います。
ぼくも楽器弾きなのでよくわかるのですが、未来のミュージシャンのために、そこは暖かい目で見守ってあげてください。

それでは。