結論:水道栓の交換は、部品の在庫が問屋にあれば早く終わりますが、なければメーカーから取り寄せるため日数がかかります。休業日もはさむと、さらに延びます。
ここが大事:すぐ直らない理由がわかると、予定が立てやすくなります。
まずはここから!
- 症状を管理会社に具体的に伝える
- 工事日の候補を早めに出す
こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
水道栓(蛇口)の交換にかかる日数は、交換する部品の在庫があるかどうかで大きく変わります。設備の問屋に在庫があればすぐに部品が届きますが、なければメーカーから取り寄せることになり、そのぶん日数がかかります。メーカーや問屋がお休みの日をはさむと、さらに延びます。
ある物件で「キッチンのお湯を使おうとしたら、お湯が出ない」という連絡があり、交換作業の立会いに行ってきました。そのときの流れを写真でご紹介します。
ミニキッチンの蛇口交換

ミニキッチンについている、お湯と水の水栓です。お湯のレバーをひねると、給湯器で沸かしたお湯が出るしくみです。
ところが、この部屋では次のような症状が出ていました。
- お湯のレバーをあまり多くひねれない
- お湯を出し始めて30秒ほどで、みるみる水圧が弱くなり、お湯が出なくなる
まずは水を止める

お風呂でもキッチンでも、水まわりの作業をするときは、まず栓を閉めます。この工程を飛ばすと、栓をゆるめた瞬間に水が噴き出し、そこらじゅうが水浸しになります。
故障している場所をさがす

お風呂場のお湯は問題なく出るということだったので、給湯器は疑わずに、まずはシンクの下にある配管を見てみました。

左側がお湯が通る配管です。この真上に水道栓があり、お湯の蛇口につながっています。右側は水が通る配管で、この真上の水道栓が水の蛇口につながっています。
ここで考えられる故障の場所は、次の3つです。
- ベランダに置かれた給湯器から蛇口までの配管が故障している
- 蛇口そのものが故障している
- 給湯器が故障している

工事に限らず、修理の世界はなんでもそうですが、まずはどの部分が故障しているのかを探ります。「よくわからないので全部交換します」とは、あまりなりません。給湯器なのか、配管なのか、蛇口なのか、それとも別のものなのかを見きわめるのがポイントです。
そこで職人さんが、試しに配管を逆につないでみました。

先ほどの図にあてはめると、下のようなイメージです。

こうすると、給湯器や配管が故障していなければ、水の蛇口をひねるとお湯が出てくるはずです。
実験の結果、水の蛇口からお湯が出てきました。給湯器と配管の故障ではないようです。疑うべきは蛇口そのものです。
故障した部品を交換する

古い蛇口を取り外しました。

築年数がそこそこの建物なので、けっこう年季が入っています。左がお湯、右が水の蛇口です。

設備系の問屋さんに偶然在庫があったので、無事に交換部品を手に入れることができました。今までプラスチックだった台座のカバーが金属になっていて、ちょっと高級感が出ています。

水圧と水漏れを確認して完了です。工事が終わるとホッとします。水が出て当たり前なのですが、むだにうれしい気分になります。
パッキンは消耗品。劣化するとこうなる

契約書などにも書いていますが、パッキンなどは消耗品です。「パッキン?」と思う方もいるかもしれません。パッキンとは、写真のような部品のことです。水道の栓のところにこのゴムの部品をはさみこんで、水漏れを防いでいます。

劣化すると、パッキンはこのようになります。溶けだすというか、さわると手に黒いものがくっついてくる、という感じです。
消耗品の交換を誰が手配し、費用を誰が負担するかは、契約の内容や物件によって違います。契約書を確認するか、管理会社に聞いてみてください。
在庫があるかないかで作業完了日は大きく変わる

今回は、設備の問屋さんに蛇口の在庫を確認したところ、在庫があったのですぐに材料が届きました。でも、今回の工事に限らず、在庫があるかないかで作業完了日は大きく変わります。
| 部品の状況 | 作業の流れ |
|---|---|
| 問屋に在庫がある | すぐに材料が届き、交換できる |
| 問屋に在庫がない | メーカーから取り寄せるため、届くまで待つことになる |
| メーカー・問屋が休み(夏季休暇・冬季休暇・祝日など) | 在庫の確認ができず、次の営業日に在庫確認→発送の手配→施工という順番になる |
メーカーや問屋がお休みの日は、職人さんも在庫の確認ができません。そのため、作業が当日中に終わらないこともあります。すぐに元どおりにするのが難しい場合は、応急処置となります。
さらに、職人さんと依頼主(入居者の方)との工事日の調整もあるので、完了までにはなかなか時間がかかるというのが現実です。
お湯や水が出なくなったときに入居者ができること
修理をスムーズに進めるために、入居者の方には次のことをお願いしたいと思います。
- まずは管理会社や大家さんに連絡する:連絡先や費用の考え方は賃貸の設備が故障したときの連絡先の記事で説明しています
- 症状をくわしく伝える:今回のように「レバーがあまりひねれない」「30秒ほどで水圧が弱くなる」「お風呂のお湯は出る」といった情報は、故障の場所をさがす手がかりになります
- 写真を撮っておく:蛇口やシンクの下の様子を撮っておくと、伝えやすくなります
- 工事に立ち会える日を早めに伝える:日程の調整が早く進めば、そのぶん早く直せます
電気まわりの不具合の確認ポイントは、蛍光灯が点かなくなったときの記事もあわせてどうぞ。
さいごに

不具合が起きれば、一刻も早く直したいと思うものです。ただ、在庫のあるなし、メーカーや問屋の営業日、職人さんのスケジュール、お客さん自身の都合によって、作業完了日は大きく変わります。メーカーや職人さんは、基本的に土日がお休みです。
どこが故障しているのか、問題を切り分けるところから工事は始まります。作業するほうも手配するほうも経験したことがありますが、無事に修理できたときの喜びはなかなかのものです。
