こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
先日、久しぶりに中学生の時からの友達と酒を飲んできました。
彼の名前はT君としますが、高校の時に同じバンドにいたこともあって、一番遊んでいた友人です。
最近はお互い仕事も忙しく、T君が結婚をして人の親になったこともあり、なかなか遊べずじまい。
たまたまタイミングが合ったので酒でも飲もうという話になりプチ忘年会となりました。
久しぶりに会う友人と話すことといえば、思い出話。
今回は6年前に行った無計画な旅が面白かったのでその話を書きたいと思います。
無計画な旅は人を成長させる
テーマだけ決める
2010年頃のことですが、ぼくとT君は温泉に行くことにはまっていました。
お互い別々の仕事をしていましたが、なんとなく連絡をして
"明日、暇?"
"今日、暇?"
"じゃー、集合で"
のような感じで連絡をとって遊びに行っていました。
この段階では旅のことは何も決まっていません。長い仲なのでどこか温泉に行くんだろうなぁ。
ということぐらいはお互いわかっている程度です。
当日になりました。
(どちらの家に)11:00集合ね。なんて声をかけていてもなんだかんだで集合は12:00頃です。
家に集合したところから"どこに行くか会議"がはじまります。
この時、漠然とぼくの中にあったテーマが下記のもの。
- レンタカーを使いできるだけ遠いところまで行きたい!
- 美味しいもの食べたい。
- 温泉入りたい。
- お互いが行ったことないところに行く。
というわけでgoogleの地図を見ながら検討しました。
ぼく:「香川行ってさぁ、うどん食べて帰ってこようよ。」
T君:「さすがに遠いべ」
ぼく:「13:00に車借りたら、多分今日の夜には香川着くよ。夕飯にうどん食べられるよ(笑)」
T君:「交通費もばかにならないので却下」
ぼく:「じゃーさ、喜多方行って、ラーメン食べて、デザートに桃狩りして帰ってくる?(笑)」
T君:「それ、この前やったやつじゃん。」
以前に同じようなパターンで喜多方にラーメン桃狩りツアーに行ったのですが、お金を安くあげるために一番サイズの小さい車をレンタルしたところ、あっというまにガソリンは空になるは、運転は疲れるはでけっこう大変だったのです。却下されてしまいました。
ぼく:「あっ、輪島とかどう?行ったことないし、日本海も見てみたいし(見たことなかった)、歴史の授業で"輪島の朝市"って聞いたことあるんだけどさ。見てみたいなと。温泉もあるんじゃない?歴史っぽい観光地だし。」
T君「いいね。いいね。じゃー、今回は輪島で!」
今でこそgoogle mapで経路探索をして所要時間を調べていますが、当時はこんな使い方を知らず、mapの右下にあるkmの縮尺をモニターにあてて距離を測っていました。
香川よりも近そうということで、今回は輪島に決定!
今回の旅のテーマは下記
- 日本海を見る
- 輪島の朝市で美味しいもの食べる
- 温泉に入る
想像よりもはるかに遠い
13:00にレンタカーを借りて出発したのですが、長野県のあたりで既にこの空の色。
もう夕方です。お金をケチって、よく営業車でも使われるTOYOTAのvitsにしたのは失敗でした。
長距離を運転するならもっと大きな車にするべきでした。
そして山を越えて日本海というルートなので高低差やカーブも多く運転が非常に疲れます。
サービスエリアでまだ写真を撮る余裕はあったことがわかります。
川中島の古戦場が近いことがわかりテンションがあがりました。
普段なら買わない少しお高いジュースも買っちゃいます。
ところがその後の山の運転で疲れてしまい、だんだん二人とも無言に。。。
富山県といえばホタルイカということで、滑川市のSAの公衆電話BOXにはこのようなイラスト。
(ぶれていてすいません)
ちなみにこの写真の撮影時刻を見てみると20:38でした。
目的地を見てみましょう。
まだ遠い。。。金沢まで行ってそこから
能登半島を北上する工程が残っている。。。。
8月の暑い時期の旅だったこともあり早く温泉に入りたい。。。
よし、おいしいご当地の夕飯は断念する!
というわけで東京でもごく普通に食べられる夕飯です。
その後、休憩を挟みながら能越自動車道をぬけて23:54に輪島港に到着しました。
当然ですが、そのあたりのお店は閉店しており、宿らしきものも見当たりません。
そして、ピンチなことにガソリンが少なくなってきました。
近くのコンビニで聞くと、朝8:00に近くのガソリンスタンドが開くということを聞きました。
いわゆる民宿のようなものを探していたのですが、そういったものはネットに掲載されていないことも多く、手動で探すしかありません。手動で探したいがガソリンがないということで駐車場から歩ける範囲で宿を探します。この際、温泉とか贅沢は言ってられません。風呂に入れれば満足です。
が、満室!
8/21という夏休みということもあり、目に見える範囲の宿は満室でした。
「ここを宿営地とする!」
この頃、"水曜どうでしょう"という旅番組は見たことがありませんでしたが、あの番組の名言を借りるなら、"ここを宿営地とする"になります。汗でベタベタですが仕方ありません。
ガソリンは残り少ないですが、激暑でしたのでT君のリクエストによりクーラーをつけて寝ることに。
朝までガソリンが持つか不安で夜中にこっそりエンジン切りましたけど。。。
日本海の朝陽
T君:「あっちいーーーーー。えっ?クーラー切ったの?つけてつけて!」
明け方にT君は暑くて目を覚ましました。
ガソリンの残量は危険水域に達していましたがクーラーをつけます。
一悶着あった後に、港を見てみると間も無く朝陽がのぼるところでした。
半島の向こう側からゆっくりと朝陽が昇ります。(T君撮影中)
地図右側の山の部分の東側から太陽が昇ってきます。
旅疲と寝起きのだるさ全快で海に佇むおじさんT君。
日本海を見るという目的達成!
朝になりました。
お腹も空いてきたので8:00を待って旅の目的でもある朝市へ。
輪島の朝市
いつだったか歴史の教科書に覚える項目としてあったのが"輪島の朝市"。
調べてみると1000年以上の歴史があるのだとか。
輪島観光協会web
http://wajimaonsen.com/article_detail/66_1.html
獲れたての新鮮な魚介が並びます。さすが日本海といったところでしょうか。
カニや貝、加工品といったものを地元の浅黒く日焼けしたおばちゃんたちが威勢のよい掛け声とともに売っています。
「おはよー。お兄さん、こっちおいでー」
すごくフレンドリーな声とともにおばちゃんに誘われます。
"いかがですか?"と声をかけられると素通りもできますが、"おはよー、お兄さん、こっちおいで"だと逃げられません(笑)
おばちゃんのもとに行くと、即座に試食用のカニを渡されて食べることに。
ぼくら:「うっ、うまい!」
おばちゃん:「ねっ、おいしいでしょ?これね、一箱5000円するんだけどさ、3000円にするからさ。買っててよ。」
ぼくら:「車なので。。。しかも遠いし。。」
おばちゃん:「じゃークール宅急便で送ってあげるよ。住所は?」
ぼくら:「でもなぁ。今回はやめとくよ。。」
おばちゃん:「そんなこと言わないで、買っていってよ。もう少し量サービスするし、何かの縁だからさ。」
というわけで人生経験の甘いぼくらは、まんまとおばちゃんの策から抜け出せず。
何かの縁ということで魚介セットを買うことに。さすが漁師町。勢いが違います。
その後、お腹が空きすぎていたので朝から海鮮丼をいただきます。
長い旅路の疲れもあり、体に染み入るお味でした。
豪華な朝食です。
おいしいものを食べるという目的達成
千里浜ドライブウェイ
せっかく遠路はるばる来たのでもう一つぐらい何か見たいということで、ガソリンを無事に補充した後、千里浜へ。旅路の途中のパンフレットで見つけて行ってみたいなぁという場所だったのですが来て正解でした。
写真のように砂浜が整備されていて波打ち際を車で走ることができます。
写真左のvitsで東京から来ました。
T君、夏モード全快。
内心は"今日中(営業時間内)にレンタカー返せるかなぁ"と心配になっているぼく。
この写真の時点で10:15。レンタカー屋さんは20:00まで。
絶対的にビールのシーンですが、運転があるのでアルコールフリーとラムネで我慢。
焼き蛤が美味しかったなぁ。やっぱりご飯はシチュエーション大事です。
帰路へ
20:00までにレンタカーを返すことを考えると、もう帰宅しないと間に合わない。
と出発していたものの、横で彼女とメールをしていたT君。
T君:「彼女がご当地キティを買ってこいと言ってるんだよね。高速降りてさ、金沢駅行ってよ。」
高速を降りて一度市内に出て、交通量の多い駅前のロータリーを進み買い物をする。
結構な時間のロスである。
ぼく:「やめようよー。間に合わなくなっちゃうよ。」
一悶着した結果、寄ることに。
無事にご当地キティを買って再度高速へ。
一路東京を目指します。
が、
まさかの長野で事故渋滞。
全然車が進みません。
結果的に車は20:00までに返すことができず、延長料金を払って翌日の朝、返却。
ご当地キティを買わなければ間に合っていたかどうかはわかりませんが、ぼくの中では随分と値段の高いご当地キティになったことはいうまでもありません(笑)
さいごに
最初の目的を振り返ってみます。
- レンタカーを使いできるだけ遠いところまで行きたい!→達成
- 美味しいもの食べたい。→達成
- 温泉入りたい。→未達成
- お互いが行ったことないところに行く。→達成
4つの項目のうち3つを達成することができました。
プランの決まったツアーで行くのは非常に簡単で楽なのですが、旅路の途中で気づいたこと、ガソリンのこと、街づくりや街事情、人とのふれあいetc
自分で企画したものに関しては全て自分に返ってきますし、旅の印象もずっと濃くなります。
この旅から6年も経っているのに、けっこう細かいところまで覚えているというのもその結果だと思います。
イレギュラーが発生した時に知識や経験力や野生の勘が鍛えられるのが無計画の旅。
たまには勘を取り戻しにチューニングしてみるのもいいかもしれませんね。
テーマだけ決めた無計画な旅。
出費も大きかったですが、得るものも大きかったです。
ですが、さすがに次行くときは北陸新幹線で行きたいと思います。