こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
不動産屋や工事現場の人と話しをしているとたまに"コーキング"や"シーリング"といった単語が出てくる場合があります。なんとなく聞いたことがあるという人もいるかもしれませんが、それはどのようなものなのでしょうか。
コーキング・シーリング
上記の写真でいうピンクの囲いの中にある目地材を"コーキング"、"シーリング"と呼んでいます。
触るとブニブニとしていてゴムのような弾力があります。
コーキング・シーリングが使われている場所
"コーキング"や"シーリング"は様々な場所で使用されています。
- 外壁の目地
- キッチンの端の部分
- 窓ガラスとサッシの隙間
- お風呂場
- 外壁付属品の接地面
- メーターボックスなどの接地面
- etc
例えばキッチンでいえばピンクの線の部分。
油が付着してしまったり、カビになってしまったりしがちな部分ですね。
外壁にも使われています。写真はメンテ中のもの。
換気扇の空気の出口の部分のパーツにも"シーリング"・"コーキング"が使われています。
コーキング・シーリングの役割
"コーキング"や"シーリング"の主な役割としては下記の二つです。
- 隙間埋め
- 防水
例えばキッチンでいえばキッチンと壁面の微妙な隙間。
そこに水が入り込む可能性もあります。
その隙間を埋めておけば水が入らなくなります。
そして外壁の目地材として使われた場合。
上記の図は3F建ての戸建てを横から見たものを想定しています。
遠目で外壁を見れば一枚のパネルのようにみえますが、よく見ると複数枚のパネルで構成されていることがわかります。
例として先ほどの図を複数枚のパネルにわけてみました。
このようにパネルを複数枚に分けるのには理由があります。
- 工場で生産しやすい。(ピース構成の規格品にしてしまえば安く作れるようになる)
- 地震時に外壁面に力が加わった時に力が集中せず逃しやすい。
(一枚パネルだと力が逃げすひび割れにつながりやすい)
というわけでパネルの継ぎ目に"シーリング"や"コーキング"を打つと上記の図でいう紫の線の部分に打つことになります。
先ほどの実物写真をもう一度見てみると、複数のパネルで構成されているのがよくわかりますね。
"コーキング"と"シーリング"何が違うの?
工事現場だと、ほぼ同義語として取り扱われることが多かった印象です。
どちらの意味でも話しは通じるのですが、気になったのでネットで調べてみました。
JIS K6800:1985「接着剤・接着用語」では、シーリング材(建築用は、JIS A 5758で規定)を「構造体の目地、間げき(隙)部分に充てん(填)して防水性、気密性などの機能を発揮させる材料。」、油性コーキング材(建築用は、JIS A 5751で規定されていたが、現在は廃止されている。)を「展色材(天然樹脂、合成樹脂、アルキド樹脂など)と鉱物質充てん(填)剤(炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材。相対変位の小さな目地のシールに使用される。鉱物質充てん剤として、石綿は、現在使用が禁止されている。」と規定している。
しかし、通称では、あらかじめ形が決まっているものをシーリング材(シーリング)と呼び、チューブ容器に入っていて専用の押出し機であるコーキングガン(caulking gun)で施工する樹脂性の物をコーキング材(コーキング)という事が多い。コーキングとシーリングは建築現場では同義語として使われる事が多く、建築現場では、職人の年代や所属している会社などによってコーキングかシーリングかは厳密には決まっていない。
出典:wikipedia コーキング
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0
シーリングの種類のなかにコーキングがあるといったニュアンスですが、現場では同義語で使われることが多いと書いてあります。
コーキング、シーリング、シール
言い方は違いますが、現場では通用します。
さいごに
シール職人さんに以前に聞いた話しですがコーキング材やシーリング材は乾燥している時よりも湿度の高い時の方が硬化するスピードが速いそうです。
(冬より夏の方が硬化するのが速いです。)
洗濯ものと真逆の発想なので初めて聞いた時はとても驚きました。
乾いた後であれば触っても大丈夫なのですが、大量の職人さんが出入りするような現場ですと、乾く前に間違えて触ってしまったり、床面ですと踏んでしまって靴の跡がついてしまい、やり直しになることがしばしばあります。
シール打ち立て。注意!
と表示に書いてあったら気をつけるようにしましょう。
下手に触っちゃうとその職人さんはやり直しになってしまいます。
一度硬化したシールを除去するのはけっこう手間なのと、仕上がりの具合で考えても1度目のほうが綺麗なことが多いです。