こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。
パワーアンプLEPY LP-2024A+ のコンデンサの交換作業の後半戦です。
前半戦で秋葉原でパーツを買いに行くところまでをやったので後半戦はパーツの交換作業のお話です。
念のために書いておくと、その方向の専門家というわけではないのでもし改造したいなぁと思われる方がいた場合は自己責任のもとでお願いいたします。(あと製造時期によってもパーツの定数が異なるという話もあります。)
基盤を取り出す
まずは基盤を取り出す必要があります。
「えっ、マイナスドライバーかプラスドライバーあればいいんでしょ?」
と思う方も多いかと思いますが、実はネジの形というのは口径も形もたくさんあります。
LEPY LP-2024A+も6個の足が出ている星型のネジの形です。
世の中にはこのように特殊ネジに特化したドライバーが売っています。
暮らしっく不動産の事務所にも何故かあったので年末の最終営業日に借りてきました。
忘年会の後、酔いながらもネジ山を見ておいてよかったです。
ちなみにこのようなネジのものを他の形状のドライバーでむりやりこじあけようとすると高確率でネジ山が潰れて使い物にならなくなります。(初期投資という意味で)お金はかかりますが、きちんとした道具で作業をすることが大切です。これが結果的に仕上げの綺麗なものを作るというところにつながります。
改造前の基盤です。
今回は一部の電源周りのコンデンサを交換します。
ぼくの経験上、一部のコンデンサのランクを上げるだけで音が変わります。
はんだごて
部品の交換に必須なのが半田ごて。
学校の技術の授業で作った方も多いようです。
ホームセンターやamazonなどでは安いもので1,500円ぐらいで売っています。
一時期はぼくもそれを使っていたのですが、その際に少しランクのいいものを買うことにしました。
ランクが上がるとどのように変化するのかというと、写真のようにコテの温度を変化させることができます。
ハンダが溶ける温度、部品へ逃げる温度、こてさきの形状etc等、総合的に判断して温度を決めます。
熱くすれば早くハンダは溶けますが、パーツの破損、こてさきの消耗、焼けのリスクも上がります。
ちなみに少しいい半田ごては小手先も変えることができます。
上記の写真だと上段のもののほうが先端が太いです。
ものによってはハンダをする部分の距離が近すぎて細くないと対応できない場合もあります。
近年の製品は工場で機械が作っていたりするのでかなり感覚は狭いものが増えてきています。
ちなみに電池で動く半田ごても世の中にはあります。
野外でハンダをやることがある人には便利かもですね。(ラジコンやる人とか)
写真はKOTENOSUKE SKB-01
はんだ吸い取り線
はんだ吸い取り線です。
細い線が編みこまれているものです。
ハンダの上にこの線をあてて上から半田ごてで加熱すると溶けたハンダが吸い込まれていきます。
ハンダを吸い取っていくとこんな感じになります。
昔、中学の授業で使ったことがありますが、一人にあたえられた量がちょっとしかなかったのを思い出しました。秋葉原などで1.5mで300円程度で売られています。
パーツ交換
パーツを交換していきます。
まずは既存のパーツをはずして、新しいものに交換します。
一番簡単な方法は、パーツ側からパーツの足を切ってしまい、その後に一本一本足を除去する方法。
ですが隙間がなくて切れない場合は二本足についているハンダをきちんと除去するか、同時に溶かして引き抜くしか方法がありません。
↑片方だけハンダを除去してもパーツは引き抜けない。
↑表面のハンダだけ除去してもパーツは取れない。
というわけで新しいものを作るより、修理したり、除去する作業が非常に面倒なのがこの作業なのです。
格闘すること2時間。10個のコンデンサと2個のダイオードを無事に交換することができました。
before
after
交換したもの
交換したものは電源周りのコンデンサをメインに発光ダイオードも交換しました。
3.3μf 50v 4つ→33μf 16vに交換
470μf 16v 2つ→同じ定数でニチコンのオーディオ用コンデンサ
220μf 16v 1つ→同じ定数でニチコンのオーディオ用コンデンサ
2200μf 16v 1つ→3300μf 16vに交換
100μf 16v 2つ→同じ定数でニチコンのオーディオ用コンデンサ
発光ダイオード→青からオレンジへ交換
とりあえず完成
どんな音になったのか、そもそも音が鳴るのかは営業日になってから確認したいと思います。
とりあえず無事にパーツ交換が終わって一安心。
動作確認
【1/5追記】
営業日になったので、忘れずに事務所に持って行って早速設置してみました。
ギター関係の記事の色々な改造をしていますが、動作確認をする時が一番楽しみでもあり、一番ドキドキする瞬間でもあります。諸々の接続を行い、
電源ON!
おぉー!無事に点灯し音源が鳴り始めました。
発行ダイオードを交換しているのでカスタムしている感が満載です。
オレンジ色の球にしたのですが、これは赤く見える。。。
まぁ、動いているからいいいか!
音の感想としては狙い通り、音のキメが細かくなり、全体的に音がキリッとしています。
"音の解像度が高くなった"といえばいいかもしれません。以前より立体的にも聴こえます。
人件費や作業時間をのぞけば500円程度の部品代でこの効果。やってよかった。
他の色々な部品を変更すれば、もっと別の効果が生まれるかもしれません。
ですが、やりすぎてしまうともはや別の製品。新しく買ってしまったほうが話が早いかもしれません。
このあたりの塩梅は医者と似ているかもしれません。悪い部分を全部切ってしまうのか、残しつつ温存して治療するのかみたいなところでしょうか。
ぼくの場合、個人の機材に関してはリスク承知でガラッと変えてしまうことが多いです。
人のものはバランスよくといったところでしょうか。
効率よく作業するには色々と道具があると便利なのですが、いつのまにかこんな量になっていました。
そろそろちゃんとした工具箱が欲しいところです。
一回ちゃんと揃えちゃえば楽なんですけどね。
それでは。