こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

今日は不動産がらみの本の書評を記事にしてみたいと思います。


本日、ご紹介する本は"「東京Deep案内」が選ぶ首都圏住みたくない街 著:逢阪まさよし"です。
webページとして存在する「東京Deep案内」"http://tokyodeep.info/"の作者が書いた本です。

amazonの商品の説明には下記のように書かれています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B073WVJVJK/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

内容紹介
月間100万PVの人気サイト「東京DEEP案内」待望の電子書籍化!!

◆45路線718駅を徹底調査した、街のネガティブ情報大全
◆鉄道路線・地域別でまったく違う街の人種と傾向を丸裸に大解剖
◆住んではいけないDQN地域・犯罪多発地帯の見分け方
◆絶対住みたくない街は......3位西川口、2位川崎、1位は◯◯!!

アングラ系街歩きサイトの巨頭「東京DEEP案内」が、
サイト開設から9年半で培った膨大な情報量を基に、
首都圏の「住みたくない街」「住んだら最悪そうな街」を徹底批評。

犯罪多発地帯、貧困層地区、暴力団事務所がある、
カルト宗教施設・過激派アジトがある、不良外国人居住区、
勘違いセレブが多い、ゴミ出しのマナーが酷い、低湿地・液状化地帯、
工場・産廃業者が多い、ラブホテル・風俗店ばかりの街...etc。

あえてネガティブ要素に焦点を当て、豊富な写真・地図を交えながら
「絶対住みたくない街」をランキング化。

さらに、鉄道沿線別に住民の気質や特徴を解説した「鉄道沿線別"傾向と対策"」、
住みたくない街・DQN地域の見極め方をレクチャーする
「住みたい街と住みやすい街は違うよ、全然違うよ! 」、
首都圏の鉄道駅718駅分の特徴を綴った「ざっくりネタ帳」等、
住みたくない街を炙り出すことで消去法的に見つける「住みやすい街」探しの新バイブル。

その他「ドヤ街」「バラック建築」「オウム真理教施設」など、
家の近くにあると何かと面倒なことに巻き込まれそうなヤヤコシイ物件をまとめた記事、
さらにはDEEP案内シリーズの鉄板ネタである「首都圏のコリアタウン」総ざらえ、
加えてサイトには一切未収録の小平市「朝鮮大学校」や
八王子市「創価大学」の学園祭への潜入レポートも収録。

「貧民ゾーン」「インテリゾーン」など街の分類と格差が露骨に丸裸にされた
「東京タウンマトリックス2017年度版」も収録!!

この本を見ていただくとわかるのですが、かなりのアングラ感、かなりのネガティブ感とスラング感で書かれています。
表現もけっこう下品な表現や差別的な表現も散見されますので、好みの別れる本だと思います。


本の中は作者による駅や街のルポや特集記事で構成されています。

  • 住みたくない街コレクション
  • 特集記事
  • 鉄道沿線別"傾向と対策"
  • 住みたくないけどたまに歩くならこんな街 東京場末タウン散歩
  • 首都圏鉄道別さっくりネタ帳

などが記載されており物理的な本であれば504Pにもなるかなりボリューミー本となっています。

鉄道沿線別"傾向と対策"


路線ごとの判定をしているのがこの項。例えば高田馬場を通る地下鉄東西線は下記のように書かれています。

地下鉄東西線
首都圏の鉄道でも最悪クラスの大混雑をみせる地獄の通勤電車で悪名を轟かせる地下鉄東西線。


〜中略〜


強風に弱い西葛西・南砂町間の荒川に架かる鉄橋がネックで、ここが運転見合わせになるとたちまち通勤難民で駅前が地獄絵図と化す。

〜中略〜


なんでそんなに東西線の東西線の混雑が酷いのかというと、大手町駅から西船橋方面の沿線開発が過剰に進んだ一方で途中の代替路線が一切無いから。
特に葛西・西葛西あたりから乗り込んでくる通勤客の殺到ぶりには死の危険すら感じるレベル。

〜中略〜


一方でそんな東西線の悪評とは無縁なのが沿線の西側。
落合駅なんかは逆にガラガラすぎて呆気にとられるし、高田馬場と早稲田の二駅は早稲田生がうじゃうじゃ乗ってきて落ち着かないものの、飯田橋以西はまあまあの確率で座れるほど余裕がある。中野から先のJR三鷹駅までは東西線が直通運転しているので、中央線沿線住まいの人々にとっても使い勝手がよい。

引用:「東京Deep案内人」が選ぶ首都圏住みたくない街 あなたにピッタリな街はどこ? 鉄道沿線別"傾向と対策" P147からP148

かつて東西線で通勤をしたことある身としてはこの記述はかなり正しいと思っています。

参考:google map 南砂町駅から西葛西駅

東西線は地下鉄といいながらも一部区間で地上の区間があります。
その一つに江東区にある南砂町駅から西葛西駅にかけての部分。
地図で見ると荒川の鉄橋を通るのですが、台風をはじめとした強風等でダイヤの乱れ・通勤見合わせが起きます。
当時、東西線で通勤をしていた私にとって天気が悪い急いでいる時にダイヤ乱れ・通勤見合わせという記憶を思い出させてくれた一文となっています。
平成26年の国土交通省のデータを見てみると通勤時間である7:50から8:50の木場から門前仲町の乗車率が200%ということなので、この乗車率でのダイヤ乱れが起きた時の混雑ぶりは想像がつくのではないでしょうか。

鉄道別ネタ帳の部分


例えば"目白"と"池袋"の部分を見てみます。

目白
汚辱に塗れた隣の池袋とは大違いの豊島区きっての文教エリア。駅前には学習院大学キャンパスの広大な敷地。
目白通り沿いの商店街はどこを見回してもパチンコ屋一軒すらない。ガチな高級住宅街目白近衛町と徳川ビレッジの街並みは溜息が出そう。
長年放置プレイだった駅前のコマースビルは解体。

引用:「東京Deep案内人」が選ぶ首都圏住みたくない街 鉄道別ネタ帳 P416

池袋
新宿・渋谷と並ぶ山の手三大副都心の一つだが、どこか垢抜けない埼玉の植民地。
駅前周辺の雑踏の大多数が埼玉県民と中国人。北口は東京屈指のリアル中華街とラブホ風俗街で風紀悪し、東口四面塔尊付近も環境が酷くホームレスの巣。
江戸時代には追い剥ぎ・辻斬りが跡を絶たない土地だった。ジュンク堂書店が街の良心。

引用:「東京Deep案内人」が選ぶ首都圏住みたくない街 鉄道別ネタ帳 P415

数ある駅の中でも比較的表現が柔らかい駅を選んでみました。
このようなテンションで書かれています。
目白も池袋も仕事でもプライベートでも利用する駅ですが、街のネガティブな部分を下世話に書けば大体合っていると思います。
仕事として"こういう街です"とは言いづらい部分ですが、赤ちょうちんの飲み屋の与太話としてはいいのかもしれません。

参考:google map 池袋駅北口

私は中学・高校生の頃は池袋が一番近い繁華街であり、友達とよく遊びに行くエリアでした。(池袋東口で遊んでました)
そして新宿・渋谷にあるものは池袋にもある!という自負と、なんとなくなアウェー感(垢抜けた人たちが遊ぶ街)がありました。
大学、社会人となるにつれ地理的に広範囲の人たちと遊ぶようになると、"池袋の知名度"というのは次第に下がっていきます。
ひどい人たちになると埼玉県かと思っていた!なんて言う人も。

さいごに

全体的に毒づいた表現の多い一冊ではありますが、正しい側面や声に出しては言えないが、本音としてはそうだよね。という要素を多分に含んでいる一冊です。
好き嫌いはあるかと思いますが、お時間有る方はどうぞ。