こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

今年のGWいかがだったでしょうか。
私の周りは長く休みを取っている人が多かった印象です。

GWや夏休みなど、長期の休みは読書することが多くなりました。
子どものころは本が大嫌いだったのですが、不動産の仕事をすることから読書好きに変わりました。 子どもの頃からすると信じられないです。

さて今回はそんな中で面白かった本を一冊紹介したいと思います。

「生産性、生産性」と言われる中で気になったので、読んでみました。
デービッド・アトキンソンさんの「新・生産性立国論」です。

まぁいろいろと賛否両論はあるのですが、面白い内容でしたし、面白いデータもいくつかありました。

人口減少はもうはじまっている

最近、多くのメディアでも騒がれ始めている「人口減少」の問題。
この本まずはここからスタートしています。
簡単に説明すると「人口減少するから経済が変わりますよね」といったような内容。(詳しくは本書を)

ではどのくらい人口が減るのか気になるところ。
というかもう人口減少は始まっています。

総務省の統計局が発表しているデータを見てみましょう。

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出典 : 「人口推計」(総務省統計局)  2018年4月20日公表「人口推計2017年11月確定値、2018年4月概算値)


平成22年(2010年)から減っているのがわかると思います。


もう少し見やすいグラフで、世界銀行からのデータ。(データ元は同じかな?)
2010年ころから人口減少が始まっているのがわかります。

そう、もう減ってるんです。
人口減少はスタートしています。

では今後どれくらい減っていくかというのも気になります。
本で紹介されていた国立社会保障・人口問題研究所というとのころデータを見てみましょう。
少し前に新しいデータが発表されていたので、そのデータを簡単にまとめたものが以下のものです。

単位(1,000人)

減少割合

2015年

127,095

基準値

2016年

126,838

-0.20%

2017年

126,532

-0.44%

2018年

126,177

-0.72%

2019年

125,773

-1.04%

2020年

125,325

-1.39%

2025年

122,544

-3.58%

2030年

119,125

-6.27%

2035年

115,216

-9.35%

2040年

110,919

-12.73%

2045年

106,421

-16.27%

2050年

101,923

-19.81%

2055年

97,441

-23.33%

2060年

92,840

-26.95%

2065年

88,077

-30.70%

出典:「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)
「総人口 出生中位、死亡中位 推計値」のデータを暮らしっく不動産でまとめたもの


今のままでいくと人口が増えるような要素もないので、今後ずっとこのような割合で減っていくというのが予想されています。

今年2018年から2年後、東京オリンピックの年までには85万人の減少になるとの予測です。

ちょっと大きい数字なので、イメージがしにくいかと思いますが例を出してみると。

暮らしっく不動産がある新宿区の人口が34.5万なので、新宿区の人口の2.5倍。
佐賀県の人口が、82.3万人とのことなので、佐賀県まるまるの人がいなくなってしまうとう数字です。


新宿区の人口は2018年5月1日現在 新宿区のHPより https://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/index02_101.html
佐賀県の人口は平成29年10月1日現在 佐賀県のHPより https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00354889/index.html
(ちょうど80万人ほどということで、佐賀県を参考例にあげさせていただきました)

ただあくまで予測です。

8年前の2010年に予測された数字と先日総務省統計局が発表した数字を比べてみましょう。

2010年の推計値は、1億2524万人。
2018年4月20日では、1億2653万人。
その誤差は約129万人。
1%の誤差くらいというところですね。



出典 : 「人口推計」(総務省統計局)  2018年4月20日公表「人口推計2017年11月確定値、2018年4月概算値)

※ 過去の統計アーカイブ http://www.ipss.go.jp/syoushika/tohkei//newest04/sh24sanko.html

人口減少については不動産にも大きく関係するので、またの機会でまとめて書きたいと思います。

高品質・低価格の問題

本の中では生産性について多くの内容がありますが、その中でも興味深かったのが「高品質・低価格」のところ。

たしかに外国などに旅行しにいくと、日本ってもう少し値段上げてもいいんじゃないかと思うことが多いです。
またそんなに過剰サービスでなくてもいいんじゃないかと思うことも日本は多いような。

その過剰サービスって結局は自分にも返ってくるんですよね。
本質が何かというところが大事なんじゃないかと。 自分はそう思います。

そして価格は適正でないと、誰かがどこかで負担を強いられます。
この本ではそれが日本の従業員たちではないかという指摘。
たしかにサービス残業などはそれに当たると思います。 

さいごに

いち社会人でもあるので、社会に貢献して良い社会、良い国になるように行動していきたいなと思いました。
未来の人たちのためにも。

果たして未来はどうなっていくのか。

それでは今日はこのあたりで。