こんにちは暮らしっく不動産の門傳です。

北海道で大きな地震がありました。
被害に合われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

ここ最近は想定外な天災が多いですね。
さて今日は液状化現象について書きたいと思います。

液状化ってなに?

今回の地震でも話題になった液状化現象。
液状化現象ってなに?という人も多いと思うので、まずは液状化現象についての説明から。

東京都都市整備局の説明がわかりやすいので引用します。

液状化現象とは、地震が発生した際に地盤が液体状になる現象のことです。

液状化は、主に同じ成分や同じ大きさの砂からなる土が、地下水で満たされている場合に発生しやすいといわれています。
そのような砂でできた地盤は砂の粒子が結びついて支えあっていますが、地震発生で繰り返される振動により、地中の地下水の圧力が高くなり、砂の粒子の結びつきがバラバラとなって地下水に浮いたような状態になります。これが液状化です。

このような状態となると、水よりも比重が重い建物が沈んだり、傾いたりします。水の比重よりも軽い下水道のマンホールなどが浮き上がる場合があります。


引用 東京都都市整備局出典

地盤が液体のようになってしまう現象、これを液状化現象といいます。

液状化はダメージがデカイ

地盤が液状化してしまうと、そのダメージはデカイです。
今回の地震でも札幌の清田区というところで、液状化現状による被害が出ています。

悲しいけど、このようにものすごいダメージです。
こうなってしまうと家は正直難しいですよね・・・。

不動産取引では「液状化」は説明なし!?

家や土地の購入は一生に1回の大きな買い物です。
できたら良いものを買いたいもの。
一般消費者が損をしないようにと、不動産売買時にはかなりの項目調査があり、安全に取引するように宅建業法という不動産のルールもあります。
国が定めた不動産ルールでの取引だから安全だと思うでしょうが、この液状化については項目対象外となっています。

不動産取引のとき、重要事項説明では用途地域や建築基準法、その他災害系の項目では大きく3つが説明義務があります。

  1. 土砂災害警戒区域
  2. 津波災害区域
  3. 造成宅地防災区域

液状化は入っていないんです。

これについては、本間勝さんという方が2011年の浦安の液状化についてまとめたレポートでも書かれています。


「不動産の取引において,土地の情報を綿密に買主に伝達 する具体的ルールは存在していない。
あくまでも民法が求める公平公正な売買の理念のもと,瑕疵や不法行為に当たらない土地取引を求めているに過ぎない。」

「不動産の分野においては,土地の環境情報提供が慣習化していないことから,開発におけるトラブル予防の観点から,積極的な情報活用と慣習化が望まれるところである.」

引用 浦安市における液状化被害・復旧状況と不動産取引における地質情報の活用策

https://www.gsj.jp/data/gcn/gsj_cn_vol2.no12_357-360.pdf

説明義務は無し。
液状化現象が起こりうる土地なのかは、自分で調べないと分からないのが現状です。

これだけの大きな被害が出るのに、必須項目でないのは怖いですよね。
知らないというのは大きなリスクです。

浦安の液状化の写真が残っているページがありますので、ここでも紹介したいと思います。
http://urayasu-shinsai-archive.city.urayasu.lg.jp/special/page_01/

マンホールが飛び出していたり、ものすごい状況ですね。
復旧までは時間もかかりますし、復旧しても傾いてしまった家には住むこともできなくなります。

NHKのクローズアップ現代でも

2012年にHKのクローズアップ現代でも液状化現象が取り上げられています。

知られざる"再液状化"の脅威(NHK クローズアップ現代)
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3174/1.html

2011年の東日本大震災で起こった浦安の液状化現象。
液状化現状してしまった土地に住んでいた住民たちのその後を追っています。

浦安ではアパートが液状化現象にあってしまい、その後入居者がいなくなってしまったというケースもあったようです。
マイホームだけでなく、不動産投資家もこの液状化については考えないといけない問題かと思います。

不動産広告にも液状化は載りません

ちょっとモザイクだらけですが、これ実際に売りに出ているとある物件です。(2018年9月7日現在)

ここの液状化の危険度を調べてみると。

液状化の可能性がある場所でした。

不動産の販売図面には液状化の可能性については一切触れられていません。
宅建業法上での違反はないので、この業者が悪いというわけではありません。
ちなみにCMもやっているような大手の不動産業者さんです。


自分で調べるしかない。
これが不動産取引と液状化現象の現状です。

液状化は事前に調べられる

今回液状化してしまった札幌市清田区でも液状化危険度の情報は行政が出しています。
札幌市を例に見てみましょう。

防災マップ 札幌市
http://www.city.sapporo.jp/kikikanri/higoro/jisin/jbmap.html

またもう少し具体的に調べる方法もあります。

札幌市防災情報マップ
http://www.city.sapporo.jp/kikikanri/higoro/hazardmap/bosai_map/index.html

ここで見てみると、液状化の可能性が高かった地域だということがわかります。


東京都の液状化を調べる方法

では次に東京都で液状化危険度を調べる方法です。

都市整備局が液状化対策ポータルサイトというものを作って情報提供をしています。
http://tokyo-toshiseibi-ekijoka.jp/index.html


東京都で見てみると。

引用 東京都都市整備局出典


やはり海や川の方は液状化の可能性が高いようです。
まぁ埋立地ですから、当然と言えば当然ですね。

東京以外の自治体でも情報提供をしているとこが増えています。
これから家を買おうかなと考えている人は、一度目を通しておくことをおすすめしたいと思います。

液状化になったら誰の責任?

東日本大震災で液状化になってしまった、浦安市で裁判になった例があります。

千葉・浦安の震災液状化、住民側の敗訴確定(日経新聞 2016/6/16 23:30)

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG16H99_W6A610C1000000/

浦安液状化、二審も敗訴 震災被害一戸建ての住民(日経新聞 2015年10月15日)

https://www.nikkei.com/article/DGXLZO92827130V11C15A0CC1000/


今のところ住民側が不利なようです。
残念ですね。

さいごに

今の不動産取引では、液状化について知らされることはあまりありません。
液状化の可能性があるような物件でも普通に売られているのが現状です。

マイホームを買うにしろ、不動産投資をするにしろ、不動産は大きな買い物です。
その選択が大きな痛手にならないように、液状化については事前に調べることをおすすめします。

不動産のルール(宅建業法)が早くこういった情報に追いつくことを願います。
それでは今日はこのあたりで。