レオパレスの施工不良問題。 連日ニュースを賑わせています。
誰が悪かったのかは一度置いておきましょう。 大きな問題は、頭のいい不動産コンサルさんや弁護士、そして報道が良い方向へ解決してくれるでしょう。
ここでは「私はどうすればいい?」と悩んでいる入居者の方へ少しでも参考になればと、これからのことを書いていきたいと思います。
そもそも引越しは強制なのか?
その場合、貸主からの解約は6ヶ月から1年前というのが借地借家法で定められています。
すぐに出て行けと出来ないのが基本ルールであり、これはいくらレオパレスの契約だからと言うって特別ルールで設定できる訳ではありません。
大枠のルールで宅建業法、借地借家法があり、一般の方が不利なルールは取り除かれる仕組みになっています。
無条件で退去というのはなかなか難しいのが不動産のルールです。
ただし、マンスリー契約だったりする場合は別かと思います。
ただ火事になったときにはかなり燃えやすい構造なので、危険と隣り合わせです。
(まぁこれまでもそうだった訳ですが)
引越し費用等を明確に!
レオパレス来た。退去 pic.twitter.com/uArDQ117Zd
-- ミルクティー (@ibWdhBDprX5kHY6) 2019年2月9日
退去通知の画像もあります。
引越し費用等の解釈は、それぞれ違います。 この一文だけで解釈してしまうと、レオパレスが思う引越し費用だけになってしまう危険性もあります。
「引越し費用出してくれるって言ったのに、出してくれなかったじゃん」ということにならないように、必ずこの部分は明確にしておきましょう。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 火災保険
- 保証会社の費用
- 立ち退き料???
- 引越し費用(荷物運搬)
- 鍵交換費用
- 24時間サポート費用
一般的に契約で掛かる費用はこのようになります。
この他に、前家賃も掛かります。
これら費用が認められるのか、必ず確認をすること。
そして書面に残すことが大切です。
書面には必ずレオパレスさんの捺印をもらうことを忘れずに。
この引越し費用は高額です。 6万円の家賃としても、30万円くらいはかかります、不動産の初期費用は。
必ず慎重に、証拠を残して進めましょう。
このタイミングで支払ってもらえるのか、これもよく確認したほうが良いかと思います。
必ずレオパレスの捺印をもらう。
ここがポイントです。
立ち退き料は?
これも気になる点だと思います。
似たような判例を探したところ、このような判例がありました。
建物の老朽化を理由とした建物明渡請求が一定額の支払と引き換えに認容された事例
http://www.retio.or.jp/case_search/pdf/retio/93-166.pdf
(一般社団法人不動産適正取引推進機構 REITO 判例検索システムより)
簡単に説明すると。
オーナーが「老朽化しているから出て行って」というのは、認めない。
無条件解除は設定が厳しく、本件はそれに値しない。
なので、それと引き換えに立ち退き料を払えば認める。
という内容です。
ポイントとなる文章はここ。
「Xが主張する本件建物が老朽化しているとの事情を考慮しても、本件賃貸 借契約を無条件で解約することを認めるに足りる正当事由があるものと考えることはできない。」
なので、ただで出ていったらもったいないという話です。
レオパレス側の言い分が正当事由に100%なるとは考えにくい。
立ち退き料も請求して良いかと思います。
今回、引越し(荷物運搬)と不動産契約にかかる費用と別に、家賃の3〜6ヶ月は求めてもいいのではないかなと思います。
さいごに
今回のことで迷惑を受け、何かを諦めなきゃいけなくなったり、故郷に戻らなくてはいけなくなったり、そんなことになってほしくないという思いから、ちょっとキツめですけど文章に残しました。
何も知らない大家さんに説明もせず、費用負担をさせる書面に署名させそうになったことがありました。
幸い、私が事前に文章の内容に気づき、協議して費用負担を明確にし問題解決しましたが、その1件もあり、個人的にはあまりいい印象はありません。
引越しされる方はトラブルなく無事に引越しされることを祈ります。