こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

先日、不動産の専門誌さんから不動産取引時の災害情報についての取材がありました。
さすが専門誌さんで、こちらが勉強になることも多くありました。

その刺激を受けて、こちらにも少し書いておきたいと思います。


気象変動リスク 4位の日本

ちょうど昨日ニュースにもなっていたこの記事。

日本は世界で4番目に気候変動のリスクが高い国に 台風・豪雨影響...国連レポート(ニューズウィーク日本版)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/09/4-152.php

最近、災害多いですよね。
「観測史上最大の・・・」「戦後最大の」「50年に一度の・・・」など、ここ数年これまでにない、まさに想定外の気象災害が増えています。
気候が変わってしまったのか、と思っていたらそのようで、このようなレポートが国連から出ています。

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参照元 国連人道問題調整事務所(OCHA) 世界気候リスク指標2021」 

2019年10月、日本は、60年以上にわたって日本で最も強力な台風である令和元年東経に襲われました。
最高風速が時速250キロメートルに達すると、ハギビスは「非常に強い」と分類されました。
これは、カテゴリー5のハリケーンに相当します。
 
東海、関東、東北の各地域では、72時間の総降雨量は最大750mmから1000mm(年平均の50%から70%)でした。
全体で100人近くが死亡し、230人以上が負傷しました。
そして、13,000戸の家屋が損傷、破壊、または水にさらされました。 
 
9月、日本はすでに台風ファクサイに襲われ、東京近郊に上陸し、90万戸以上の家が停電になりました。
毎時最大210キロメートルの風が吹くファクサイは、10年で日本の首都を襲った最強の台風の1つです。
 
2つの台風による経済的被害は250億米ドルと推定されています。 
2019年8月の熱波により、18000を超える熱関連の入院が発生し、57人が死亡した。
しかし、日本は他の種類の異常気象にも見舞われた。2019年5月、北海道県の気温はすでに39.5に上昇していた。 

参照元 国連人道問題調整事務所(OCHA) 世界気候リスク指標2021」 
※Google翻訳による簡易的な翻訳です。

 

日本の気象リスクって思ったより高いです。


災害をもたらした気象事例(気象庁)


災害は直接被害がないとどうしても忘れていってしまうものです。
ここ3年の気象による被害はこのようなものがあります。

令和3年(2021年)
前線による大雨(速報) 8月11日~8月19日 西日本から東日本の広い範囲で大雨。総降水量が多いところで1200ミリを超える。
7月1日から3日の東海地方・関東地方南部を中心とした大雨(速報) 7月1日~7月3日 東海地方・関東地方南部を中心に大雨。静岡県熱海市で土石流が発生。
発達した低気圧及び強い冬型の気圧配置に伴う大雪・暴風(速報) 1月7日~1月11日 北日本から西日本の日本海側を中心に広い範囲で大雪・暴風。北陸地方の平地で1メートルを超える積雪。秋田県などで停電発生。
令和2年(2020年)
強い冬型の気圧配置による大雪(速報) 12月14日~12月21日 北日本から西日本の日本海側を中心に大雪。群馬県みなかみ町藤原で期間降雪量291センチ。関越道等で多数の車両の立ち往生が発生。
台風第10号による暴風、大雨等(速報) 9月4日~9月7日 南西諸島や九州を中心に暴風や大雨。長崎県野母崎で最大瞬間風速59.4メートル。
令和2年7月豪雨(速報)※ 7月3日~7月31日 西日本から東日本、東北地方の広い範囲で大雨。4日から7日にかけて九州で記録的な大雨。球磨川など大河川での氾濫が相次いだ。
平成31年/令和元年(2019年)
低気圧等による大雨(速報) 10月24日~10月26日 千葉県と福島県で記録的な大雨。
令和元年東日本台風(台風第19号)による大雨、暴風等(速報) ※ 10月10日~10月13日 記録的な大雨、暴風、高波、高潮。
令和元年房総半島台風(台風第15号)による大雨、暴風等(災害時気象報告 PDF19.9MB) ※ 9月7日~9月10日 千葉県を中心に記録的な暴風、大雨。広範囲で大規模な停電が発生した。千葉市で最大瞬間風速57.5メートル。
前線による大雨(速報) 8月26日~8月29日 九州北部地方を中心に記録的な大雨。
平成30年(2018年)
台風第24号による暴風・高潮等(速報) 9月28日~10月1日 南西諸島及び西日本・東日本の太平洋側を中心に暴風。紀伊半島などで顕著な高潮。
台風第21号による暴風・高潮等(速報) 9月3日~9月5日 西日本から北日本にかけて暴風。特に四国や近畿地方で顕著な高潮。
※平成30年7月豪雨
(前線及び台風第7号による大雨等)
6月28日~7月8日 西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨。
強い冬型の気圧配置による大雪(速報) 2月3日~2月8日 北陸地方の平野部を中心に日本海側で大雪。
南岸低気圧及び強い冬型の気圧配置による大雪・暴風雪等(速報) 1月22日~1月27日 関東甲信地方や東北太平洋側の平野部で大雪。日本海側を中心に暴風雪。

出典 災害をもたらした気象事例(気象庁)

台風や大雨の被害もそうですが、大雪もありましたね。
高速が止まったというニュースも記憶に新しいところ。

不動産取引時 ハザードマップ義務化

不動産で売買契約、賃貸借契約をするときは、ハザードマップの説明が義務化されました。(2020年8月から)

重要事項説明のときに、このような紙が渡されて、簡単に説明があります。

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ハザードマップ 実際のところ(個人的な話)

不動産取引時のハザードマップ義務化は良い改正だと思います。
しかし不動産取引を行う方のみで、地方などで不動産取引が少ないエリア、昔から同じ場所に住んでいる方などは災害情報の関心は低いように思います。
先祖代々ここに住んでいるという高齢の方なんかは、ハザードマップ知らない方多いのではないでしょうか。

数年前に、私の親族の住む地域で、大雨による避難勧告が発令されることがありました。
しかし、なんと避難はせず川を見に行ってしまうほど・・・。

代々この場所に住んでいるので、ハザードマップは認知していませし、その危険さもあまり良くわかっていないのこと思いました。
田舎だとこういう方も少なからずいて、運が悪いと被害に合われてしまうのかなとも思います。

またハザードマップで明らかに危険な場所であっても、「ハザードマップでリスクあるので、引っ越しましょうよ」とはなかなか言えないと思います。
日本、特に地方などの、その土地は先祖代々で守っていかなくては・・・的なこともあり、なかなか人の移動というのは難しいと思います。

個人的には、その先祖に聞いたら「うん!危ないな引越そう!命が大事だ!」って言うと思うのですが、どうなんでしょう。

さいごに

不動産業者として、不動産取引を通じて災害情報の提供できるのはごく僅かです。
ハザードマップを見ながら将来の話をするなど、まずは家族や身近なところから話をはじめることで、少しでも被害が受ける方が少なくなればと思います。

東京来て、不動産取引して知った「ハザードマップ」の話を、地元のご両親や、おじいさん、おばあさんに、少しでも伝えればと思います。
少しは災害被害が防げるかもしれません。

それではまた。