結論:賃貸の審査で見られるのは、家賃を払えるか(収入)、申込書の内容が正しいか、保証の形の3つです。結果は2〜3日が一般的で、NGの多くは収入面です。

ここが大事:申し込みは先着順なので、準備が遅れると先を越されます。

まずはここから!

  • 保証人の勤務先・電話番号と、自分の年収を確かめておく
  • 収入証明を早めに用意し、プランBも担当者と話しておく

賃貸の申し込みから審査までは、申込書の記入 → 書類の提出 → 審査(2〜3日ほど) → 契約という流れで進みます。申し込みは先着順なので、気に入った部屋を逃さないためには、事前の準備がいちばん大切です。

審査で見られるのは、大きく分けて次の3つです。

  • 家賃を払っていけるか:年収や勤務先、家賃とのバランス
  • 申込書の内容が正しいか:本人確認、勤務先の確認、空欄や食い違いがないか
  • 保証の形:連帯保証人や保証会社など、もしものときにだれが家賃を払うか

この記事では、審査をする管理会社の立場から、申し込みの手順、必要な書類、年収の書き方、審査に通らなかったときの「プランB」を紹介します。審査ではどんなことを聞かれるのか、年収を聞かれる理由などは入居審査で聞かれることの記事でくわしく説明しています。

申し込みから契約までの流れ

段階 すること 気をつけたいこと
1. 申込書の記入 名前、住所、勤務先、連帯保証人などを書く 先着順。保証人の情報を事前に聞いておく
2. 書類の提出 身分証、収入証明のコピーを出す 収入証明は発行に時間がかかることがある
3. 審査 本人確認、在籍確認、保証人の確認など 2〜3日かかるのが一般的
4. 契約 契約書類の提出、契約 住民票など、新しく必要な書類が出てくる

1. 申込書の記入:下準備をしっかりしておく

申込書が受理されないと、部屋は「止まらない」

気に入った物件が見つかったら、申し込みを入れます。このとき、申込書をスムーズに書けるかどうかがとても大切です。

申込書が受理されないと、基本的に物件は「止まりません」。少し業界用語なので言いかえると、「まだ予約ができていない」「部屋をおさえられていない」ということです。

先にほかの人が申込書を出してしまったら、その部屋はその人のものになってしまいます。申し込みは先着順なのです。

申込書に書くこと

申込書は、一般的に管理会社の書式が使われます。書く内容は、けっこう細かいです。

  • 名前、住所、電話番号
  • 勤務先、勤務先の住所、勤続年数
  • 連帯保証人の情報(名前、住所、勤務先など)

なかには「一度帰ってからでないとわからない」という項目もあります。特に、連帯保証人の勤務先は、たいていの人が知りません。

連帯保証人は、親御さんなど親族の方にお願いするのが一般的です。勤務先の名前は知っていても、勤務先の住所や電話番号までは、ふつう知らないですよね。書いているときに電話で確認できればいいのですが、タイミングよくつながるとは限りません。

このあたりは、部屋探しを始める前に聞いておくと、申込書をスムーズに書けます。この下準備が、気に入った部屋を逃さない大切なポイントです。連帯保証人について申込書に必要な情報は連帯保証人と家賃保証会社の記事にまとめています。

申込書の年収の書き方(わからないとき)

申込書でよく手が止まるのが、年収の欄です。「手取りなのか」「正確な金額がわからない」という声をよく聞きます。

  • 会社員の人:手元の源泉徴収票を見ると確かめられます。手取りではなく、税金などが引かれる前の金額を書くのが一般的です
  • 源泉徴収票が見つからない人:給与明細や、住民税の決定通知書などを手がかりにします。だいたいの金額で書く場合は、「概算です」と担当者に伝えておきましょう
  • 転職したばかり・これから就職する人:新しい勤務先の見込みの年収を書き、転職や就職のタイミングを担当者に伝えます
  • フリーランス・自営業の人:確定申告をした年の所得の金額をもとに書くことが多いです

大切なのは、多めに書かないことです。審査では収入証明と見くらべられ、数字が大きく違うと確認に時間がかかります。迷ったら、空欄のままにせず担当の不動産屋さんに聞いてください。

申込書の例

参考までに、暮らしっく不動産の申込書をのせておきます。これよりも細かく(年収、所属部署など)書くように求められることもありますが、このくらいが一般的です。

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2. 申し込みのときに必要な書類

申し込みのときに求められることが多いのは、次の書類のコピーです。

だれの 書類
契約する人 身分証、収入証明
連帯保証人 身分証

契約のときには、住民票などの書類が別に必要になります。契約で必要な書類の一覧は賃貸契約の必要書類の記事にまとめています。

身分証

身分証は、運転免許証や健康保険証などです。この記事を書いた当時(2014年)は、健康保険証でないとだめという不動産屋もありました。勤務先の確認もかねている、ということですね。どの身分証が使えるかは、不動産会社や管理会社によって違うので確認してください。

収入証明

大変なのは、収入証明です。勤務先などに発行をお願いしないと出ないことがほとんどだと思います。発行までに時間がかかることもあるので、部屋を探し始める段階で用意しておくことをおすすめします。

  • 給与明細ではだめなことが多いので注意が必要です
  • 審査がきびしいところだと、源泉徴収票や会社の給与証明書でもだめなことがあります
  • その場合は、課税証明書や住民税の決定通知書など、公的な書類が求められます

どの書類が必要かは物件によって違うので、申し込みの前に不動産屋さんに聞いておくと安心です。

立場ごとに用意することが多い収入の書類

立場 よく求められる書類の例
会社員 源泉徴収票、課税証明書、住民税の決定通知書
これから就職する人 内定通知書
フリーランス・自営業 確定申告書の控え、課税証明書
学生 学生証。収入の書類は、契約者や連帯保証人になる親御さんの分を求められることが多い

これは一般的な例です。実際に必要な書類は、物件や管理会社、保証会社によって違います。

3. 賃貸の審査

審査とは

申込書を出したら、次は審査です。「賃貸の審査ってどんなもの?」と気になる方も多いと思います。

審査では、家賃を払っていけるかどうか(支払い能力)を見られます。審査と聞くとドキドキするかもしれませんが、そこまできびしいものではありません。申込書の内容が正しいか、年収や勤務先にウソはないか、などを確かめます。

主に電話などで、次のような確認が行われます。

  • 本人確認
  • 勤務先への在籍確認
  • 連帯保証人についての確認

審査には2〜3日くらいかかるのが一般的です。この間に、審査をする不動産屋が、入居する人のまわりの方や大家さんに連絡を入れます。審査中は、知らない番号からの電話にも出られるようにしておくと、確認が早く進みます。

審査の基準

審査の基準は、一般的に「家賃は収入の3分の1まで」が目安ともいわれます。

ただ、管理会社や大家さんのひと声で決まることもあるので、なんともいえません。部屋を貸す立場になって考えてみると、わかりやすいと思います。「この人なら、毎月きちんと家賃を払ってくれそうか」ということです。

4. 一人暮らし・学生・フリーランスの審査

見られるのは、どの立場でも「家賃を払っていけるか」と「もしものときの保証」です。

はじめての一人暮らし

はじめての一人暮らしだから不利、ということはありません。ポイントは、家賃が収入に見合っているかです。部屋選びの考え方は一人暮らしの部屋選びの記事も参考にしてください。

学生

学生は自分の収入が少ないことが多いので、親御さんが契約者や連帯保証人になる形が一般的です。その場合は、親御さんの収入や勤務先が見られます。

フリーランス・自営業

フリーランスや自営業でも、収入があれば審査は見てもらえます。月ごとの収入にばらつきがあっても、確定申告書の控えや課税証明書など、公的な書類で1年の収入を示せることが大切です。くわしくは入居審査で聞かれることの記事でも紹介しています。

5. 審査に落ちる主な理由とプランB

審査する側から見た「NGの理由」

暮らしっく不動産は管理の仕事も多いので、審査をする立場の仕事もたくさんしています。

NGを出すときは、その申し込みの「収入面がNG」ということがほとんどです。逆にいえば、ここだけ大家さんが安心できる形にできれば、OKが出ます。

収入のほかに、次のようなことで審査が進まなかったり、NGになったりすることもあります。

  • 申込書に空欄が多い、書類と内容が食い違っている
  • 本人や勤務先、連帯保証人と連絡がつかない
  • 連帯保証人の収入や条件が、物件の求める条件に合わない

収入以外もふくめた審査に落ちる理由は、賃貸の入居審査に落ちる理由で紹介しています。

審査に落ちてから考えると間に合わないことも

審査については、万が一のことも考えて、プランBの準備も進めておくと手続きがスムーズです。

プランAが通らなかったあとで、プランBを決めて、いろいろなところに連絡したり、書類をそろえたりするのは大変です。時間もかかります。引越しシーズンなら、その間にほかの人が決めてしまうことも考えられます。

このあたりまできちんと考えて進めてくれる営業担当は、良い営業担当だといえると思います。

暮らしっく不動産で用意するプランBの例

  1. 契約者を2人にして、収入を合算する
  2. 契約者を変える(年収が足りない場合など)
  3. 保証会社を利用する

こうした準備も進めておけば、審査でNGが出ても、すぐにプランBを出せます。「審査に落ちた=もう絶対にだめ」というわけではないのです。

せっかく気に入った物件です。ほかの方法があるなら、それでもう一度審査に挑戦するのがいいと思います。どのプランが使えるかは物件や管理会社によって違うので、担当の不動産屋さんに相談してみてください。プランBも難しいときは、家賃を少し下げた物件を探し直すのも、ひとつの方法です。

6. そして契約へ

審査が終われば、次は契約です。契約のときには、住民票など、新しく出す書類も出てきます。契約日と入居日の決め方は契約日・入居日の記事で紹介しています。

よくある質問

審査の結果はどのくらいで出ますか?

2〜3日くらいが一般的です。大家さんと連絡がつかないときなどは、もう少しかかることもあります。

申込書の年収がわからないときは、どうすればいいですか?

源泉徴収票などで、税金などが引かれる前の金額を確かめて書くのが一般的です。書類が手元にないときは、概算であることを担当者に伝えてください。

勤務先に電話がかかってきますか?

勤務先に在籍の確認をすることがあります。どこまで確認するかは、管理会社や保証会社によって違います。気になる人は、申し込みの前に不動産屋さんに聞いておくと安心です。

審査に落ちたら、もうその部屋は借りられませんか?

収入合算や契約者の変更、保証会社の利用など、別の形でもう一度審査を受けられることがあります。どの方法が使えるかは物件によって違うので、担当者に相談してください。

申し込んだあとにキャンセルはできますか?

契約前のキャンセルの考え方やお金の扱いは、賃貸の契約キャンセルの記事で説明しています。審査や契約書づくりには多くの人が動いているので、キャンセルを前提にした申し込みはやめましょう。

申し込み前のチェックリスト

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 連帯保証人をだれにお願いするか決め、勤務先の名前・住所・電話番号を聞いておく
  • 自分の年収を源泉徴収票などで確かめておく
  • 収入証明を用意する(給与明細ではだめなことが多い)
  • 身分証のコピーを用意する(契約する人と連帯保証人の分)
  • 家賃が収入に対して高すぎないか考えておく
  • 審査に通らなかったときのプランB(収入合算、契約者の変更、保証会社)を担当者と話しておく

審査がスムーズにいくように、少しでも参考になればうれしいです。