こんにちは暮らしっく不動産の門傳です。

さて、今回は大家さん向けの内容、「家賃の決め方」について。

長年大家さんをやっている方だと「前回と同じで」とか「(不動産屋に)任せるよー」というケースも多いかと思います。
不動産情報は初動がかなり重要になってくるので、曖昧な値付けは避けたいもの。
曖昧な値付けは、空室が長引く一つの原因になります。


今回は弊社の「家賃決め方」について、紹介していきたいと思います。

1. 情報収集

まずは情報収集を行います。

実際に部屋を探している人の立場を想定して、募集する部屋と似たような条件で物件を探します。

今回は条件は以下のとおり。

  1. 京浜東北線 大森駅
  2. 徒歩10分以内
  3. 18_以上
  4. 家賃6万円以下

このような条件で現在募集している部屋を探します。


現在市場に出ている物件が40件ありました。

全てがライバルという訳ではありません。 
ここからもう少し詳しく物件を見ていきます。

2. 競合物件を分析

今回はこの40件からより条件の近い物件を詳しく見ていきます。

募集する物件の想定家賃は60,000円です。

2-1. 同じ価格帯の物件


条件がほぼ同じ物件として見つけたのがこの物件。

分析ポイントは以下のとおり。

  1. 更新料が高い
  2. 抗菌代で初期費用を上げている
  3. 鍵交換代が掛かる
  4. 女性限定である


4以外は入居者からすると、デメリットです。
この物件と同じ家賃設定であれば、勝機があると分析します。

同じ家賃でも初期費用が高いものは、入居者から敬遠されます。
初期費用に余計な費用を乗せないのも大切なポイントです。

2-2. 同じ価格帯で構造、設備が良い物件

同じ価格帯で、構造、設備が良い物件もありました。
こちらです。

こちらも初期費用が高くなっています。

  1. 契約時に清掃代の請求 15,000円
  2. 火災保険の他に24時間サポートの強制 15,000円

この2点が初期費用が30,000円も高くなっています。
初期費用にデメリットがあるので、勝機はあると分析します。

2-3. 少し安い物件

少し安い物件も見ていきます。

駅から近く、賃料も安い。
普通に考えると驚異的なライバルです。

しかしよく見ると「定期借家契約」になっています。
定期借家契約は更新出来ない物件になるので、入居者には敬遠されます。

このことから、ここまで家賃を下げなくても良いという判断基準になります。

3. いつから募集されているか?

またライバルとなる物件が「どのくらい空いているか?」というのも調べます。

これはレインズのデータベースから物件の詳細情報を見て、登録された日から推測します。

今回一番長く空いている部屋は、今年の2月から募集されている部屋。
約1年も空室が続いている部屋になります。

4. 空室が長い部屋の分析

空室が長い部屋。
入居募集の失敗例についても分析します。

最近は空室率も高いので、条件設定に失敗するとこのように1年近く入居者が決まらないケースもあります。

ライバル物件の調査でこのような物件を見つけたら「なぜ1年近く空いているのか」というのも合わせて分析します。

今回の40件の中で長く空室が続いている物件の3つの悪いポイントを上げると

物件1 お風呂がない部屋 (空室期間 約1年)


失敗したポイント
生活保護受給者を狙った価格設定だが、値段設定が高い。

物件2 定期借家の部屋(空室期間 約半年)

失敗したポイント
定期借家契約という条件なのに値段設定が高い

物件3 広告を制限 + 価格設定の失敗 

「広告掲載」を全て禁止しています。 赤で囲っているところです。
「両手仲介」を優先するあまり、空室が長くなってしまったという典型的な例です。

この手の失敗は古い不動産屋に多いです。
今回の募集している不動産屋も免許番号が8という、長く続いている不動産屋です。

またこういった古い体質の不動産屋は価格設定も甘いことが多いです。

今回のケースはそういうことが重なり、半年も空室が続いているという事態を引き起こしています。


最後に

家賃の決め方は「市場調査」「競合物件の分析」がとても大切です。
空室が長引かないためにも、しっかり調査した上で家賃を決めるべきだと思います。

また不動産情報は初動は大事です。
曖昧な価格設定は、チャンスを逃す原因にもなります。

戦略を練って、入居募集に臨むことをおすすめします。


今日はこのあたりで。