こんにちは。
元戸建住宅営業マンで現在はマンションで工事現場で職人をしている徳留です。
営業から職人と両方を経験したので、家を建てるにあたっての世間話やちょっと知っているとためになる話を書いていこうかと思います。
法規や税務については年々変わっていっていますので、難しい話は別サイトを参照していただくとして、ここでは営業マンがどう考えるのかや職人はこう考えているといったような話を書いていきたいと思います。

徳留 康矩

人物紹介:徳留 康矩
大手ハウスメーカーの営業マン、現在は分譲マンションの施工に係る職人をしています。
売る側、作る側から見える戸建住宅販売の事情について書いていきます。
傍ら音楽活動もしています。
https://soundcloud.com/yasunori-tokudome

本日の目次です。

第一回目は、実際にメーカーを決める前によく聞くお話を書いていこうと思います。

1. 家を建てよう?TVCMの何故?

新年が始まって約一ヶ月。皆さん自宅で実家で思い思いのお正月を過ごされたと思います。
家族揃ってゆっくりする一年の中でも貴重な機会だったと思いますが、皆さんはいかがでしたでしょうか?
例えば、将来どこに住むとか二世帯で住もうとか家を建て替えようなど、そういうお話が出たという人もいるのではないでしょうか。

新年になってTVやネット広告や新聞の広告を注意してみるとお正月ってハウスメーカーや展示場のCMって多い気がしませんか?

実際のところ多い気がするのではなく、各会社が多く広告やCMをこの時期に狙って出しています。 それが前述の話をされてる人をターゲットにしているというか想定して広告を出している理由です。
家を建てたい人に「おっ!」とタイミングよく気にかけてもらえるように仕込んであるわけです。 
各メーカーからするとお客さんと接してナンボのもんですからこの時期はけっこういそがしかったりします。

住宅展示場もそれに合わせてイベントを開催します。
例えば、各メーカーをまわるスタンプラリーや抽選であたる自転車やお米。 獅子舞を呼んだり、子供用に電気汽車なんかも置いてるところもあります。
実際にお客さんの総数が増えるのですが、景品目当ての近所のおばちゃんなんかもいたりして、メーカーの思惑どおりにはなかなかうまくいかないという現実もあったりするのですが(苦笑)

2. 住宅展示場って参考になるの? ?そこは技術結集の場所?

住宅展示場で接客をしていて何人ものお客さんに言われたことがあります。

「大きな家だねぇ。こんな大きな家は建てられないよ?」 


はい。その通りです。
住宅展示場というのは実際の現実的な家を建てているということはまずありえません。
これには住宅展示場に対する各メーカーとお客さんの認識のギャップがあるのが現実です。


お客さんの認識

  • 自分が家を建てるとどういう雰囲気になるのかイメージしたい。
  • 各メーカーの特徴や今の流行を知りたい。
  • 値段が知りたい。

住宅メーカーの認識

  • 柱と柱の距離がここまで離しても大丈夫な強固な構造。
  • 高級な床、高級な家具や造作、現実的なプランは現場見学会で。
  • 値段は検地してみないとなんともいえない。
  • とりあえず家づくりに対して夢を持っていただいてお客さんとの接点を作る場所。


「家の形をしたショールーム」
これが、メーカー側の認識です。

現実的な要素があまり無いのが、住宅展示場です。
現実的なイメージは、実際にお客さんとお話をして実際に近所で建てているお客さんの工事現場に案内して見てもらう。(現場見学会と言います。)
これがスタンスです。


また、住宅展示場には色々な仕掛けが用意されています。

近年では減りつつあるようですが、少し前までは"体験型"っていうのが一つのキーワードでした。
IHクッキングヒーターでご飯を作ってみたり、ホームシアターを体験できたり、中には本当に宿泊できる企画を出したメーカーもありました。
多くのお客さんに気にしてもらえるように、様々な種類の窓や、床板、住み方、スペースの使い方、収納の使い方を体験しながら楽しんでもらえるように仕掛けが沢山ありました。
アトラクション的な要素が強いという印象です。

1つのメーカーをまわるだけでけっこうな時間がかかりますし、情報量が多のでけっこう疲れます。
最初は5社ぐらい回ろうなんて意気込んでたお客さんも実際は2,3社見て疲れて帰るっていうのはよくある話です。

各メーカーの技術結集の発表場所。
それが住宅展示場なのです。

3. ハウスメーカー?工務店?知り合いの棟梁? ?それぞれに得意、不得意なものがある?

「ハウスメーカーと地元の工務店と親戚の大工さんで迷っている。」

元々は地方出身者で今は仕事の関係で都会に住んでいる。だけどもいずれは実家のほうで家を建てたい。
こんな方も多いかと思います。
そういう方からよく聞くのが、「ハウスメーカーと地元の工務店と親戚の大工さんで迷っている。」というお話です。

ここでいうハウスメーカーとはいわゆる全国展開しているようなメーカーです。
CMもやりますし、支社も全国にあるような、いわゆる大手企業。
対して工務店というのは主に地元展開しているような企業です。
全国的にはマイナーだけれでもその地方では知らない人はいないみたいなイメージでしょうか。
そして最後に親戚の大工さん。
うまい表現が見当たらず、あえてこう書きましたが、要は、親戚のだれそれが大工やっていて、
実家はあの人に建ててもらったとか、この地区は皆んなあの人に建ててもらったとか、
そういう親戚から紹介されるような個人でされてる大工さんです。

これはもう、一長一短です。どこが良いとか悪いというのはありません。
得意分野が違うという感覚に近いかもしれません。

3-1. ハウスメーカー

ハウスメーカーというのは、多く需要のある部材を自社生産や関係業者から大量に買い付けることによりコストの安定化をはかっています。
工場で生産したものを現場に持っていき組み合わせる。
すごーく簡単にいってしまうとプラモデルのようなイメージです。
(実際は現場施工というのもとても多いのですが。。。)


メリットはこのような部分になります。

  1. 工場生産により安定した品質
  2. 職人の技術力に左右されにくい
  3. 部材の価格が大きく変わる事がない
  4. 建築個数が多いので様々な全国対応の実績やノウハウを持っている
  5. アフターサービスも安心
  6. 自社研究所を持っているところも多く最新の研究に基づく部材を使っていることも多い



次にデメリット。

  1. 多くの部材を工場生産しているので特殊仕様や特注対応は苦手。できたとしても割高。
  2. CMや展示場維持費等も価格にのってきます。
  3. 需要の少ないパターンをやると特別対応になって割高になる。
    (需要がある部材を工場で大量に作ることによりコストを下げてる関係)

3-2. 地元の工務店

ここでいう地元の工務店というのは県内では知名度が高い会社を想定しています。

まずはメリット。

  1. 広告宣伝費がかかっていないので、その分割安に。
  2. 地域に合わせたデザインや使用、施工が得意。
  3. デザイン、自由度が高い。


ハウスメーカーに比べてCM等の宣伝にお金をかけてませんので、全体的にコストを抑える事ができます。
また、地元の事情をよく知っていますので、各地域に合わせたデザインや仕様、施工を得意としている傾向にあります。
現場施工が多い分、細かな寸法対応もできますしデザインの自由度も高いです。

次にデメリット。

  1. 職人さんの技術に左右される
  2. アフターサービスに困るかも?

ハウスメーカーに比べて自社工場や研究所は持っていないことが多く、
多くを現場で施工する傾向にあるので、職人さんの技術に左右されやすいです。
大手と比べると会社の規模が小さいので会社が潰れてしまうとアフターサービスに困るという話もあります。

3-3. 親戚の大工さん

最後に親戚の大工さん

地域コミュニティのつながりが強いようなところだと、まだまだこういう親戚からの紹介とかプレッシャー?!(苦笑)みたいな感じでお話が来ることも多いみたいですね。
あの人にお願いしないと義理がたたないみたいな。
そこの親方さんにもよりますが、多くは地元の街並みに合わせた家を建ててくれますし、場所によってはその地方の木や素材を取り入れることもあるようです。

メリットとしてはやはりコストが抑えられるのと、その街並みや事情や歴史を知っている
大工さんが建てることが多いですから地域に調和する家になります。

次にデメリット。
大工さんにおまかせで作ってもらうことになってしまいがちで、(親戚とかだとクレームもつけにくい)その大工さんのセンスありきというか、大工さんの作品になってしまうという事もあるようです。
こちらもアフターサービスの体制が弱く、大工さんが亡くなってしまうと連絡先に困るというパターンもあります。

さいごに

こうやって見ていくと、どこも一長一短だと思いませんか?
ですので、住む場所と予算、自分がどういう家を建てたいか?
ご自身がどのようなイメージを持っているのか、ここが重要になってきます。

長くなりましたが、家を建てる前に知っておいたほうが良さそうなネタを書いてみました。
いかがでしたでしょうか。なにかしらの参考になりましたでしょうか?

今年、家を建てようと思っている方、満足度の高い素敵な家を作ってください。
次回はなんの話を書こうかなぁ?それでは。