結論:オートロックは1977年から1979年ごろに導入されはじめ、平成8年以降に建った建物で半数を超えました(平成25年の統計)。6階建て以上の非木造でも半数を超えます。

なぜ重要か:築年数を古くするほど、オートロック付きの物件は減るからです。

次にすべきこと:

  • 建てられた年から築年数の条件を決める
  • 内見で共用部や宅配ボックスも見る

こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

皆さんからたくさんのお部屋探しのご依頼をいただいていますが、特に女性からの要望が多い設備が「オートロック」です。

  • 住んでいる人が出入りするときに一緒に入られたら、あまり意味がない
  • 新聞などの営業を断る意味では役に立つ

など、賛否両論ある設備の一つですが、リクエストが多い設備であることは間違いありません。

この記事では、オートロックがいつごろから増えたのか、どんな建物に多いのかを統計のデータで見ていきます。あわせて、オートロック付きの物件を探すときのポイントと注意点もまとめます。

オートロックはいつから増えた?

一般的には、1977年(昭和52年)から1979年ごろの第四次マンションブームのころに、マンションのエントランスにオートロックが導入されはじめたと言われています。

そこからじわじわと広がり、半数を超えるようになったのは平成8年(1996年)以降に建った建物です。下の表を見るとよくわかります。

建物が建てられた年代別に見た、非木造の共同住宅でオートロック式の住宅の割合(全国)です。

建てられた年代 オートロック式の割合
昭和35年以前 6.3%
昭和36年から45年 3.4%
昭和46年から55年 4.9%
昭和56年から平成2年 17.7%
平成3年から7年 35.4%
平成8年から12年 51.8%
平成13年から17年 60.3%
平成18年から22年 63.5%
平成23年から25年9月 65.6%

参考:総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査」住宅の設備より一部抜粋(2013年の調査)

平成3年から7年の建物で35.4%、平成8年から12年の建物で51.8%と、このころに一気に増えているのがわかります。

それより前の建物にも数%はついていますが、これはあとからリフォームなどで設備を追加したものだと考えられます。

オートロック付きの物件が多いのは6階建て以上の建物

次に、建物の階数別に見てみます。非木造の共同住宅でオートロック式の住宅の割合(全国)です。

建物の階数 オートロック式の割合
4階建て以下 15.0%
5階建て 24.3%
6〜7階建て 53.7%
8〜10階建て 63.0%
11〜14階建て 62.8%
15階建て以上 89.8%

参考:総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査」住宅の設備より一部抜粋(2013年の調査)

平成25年のデータですが、非木造の共同住宅のうち3割強にオートロックがついています。階数別に見ると、6階建て以上の建物からオートロックの割合が半数を超えるのがよくわかります。

もちろん、木造の2階建てくらいの建物でもオートロックがついている物件はあります。ただ、数字で見ると、非木造の6階建て以上の建物ならオートロックがついている可能性が高いといえます。建物の構造の違いは木造・鉄骨・鉄筋コンクリートの違いの記事で説明しています。

オートロック付きの物件は大通り沿いに多い

建ててよい建物の高さは、前の道路の幅や都市計画によって決まっています。

街を歩くと、大通り沿いには高い建物が多く、住宅街には3階建てくらいの建物が多いことに気づくと思います。そう考えると、非木造でオートロック付きの物件は大通り沿いに多いと予想できます。

大通り沿いの部屋は便利な反面、車の音が気になることもあります。騒音の違いは大通り沿いのマンションの騒音の記事を参考にしてください。

オートロック付きにすると、物件数と家賃はどう変わる?

非木造でオートロック付きの物件にしぼると、次のような物件になる可能性が高くなります。

  • 築年数が新しい(記事を書いた当時で、築20年程度以内)
  • 階数が高い建物
  • 大通り沿いの物件
  • エレベーター付きの物件(高い建物に多いため)

これによって変わってくるのが、家賃と物件数です。以前、オートロック有り・無しで家賃と物件数を比べたことがあります。

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オートロックがつくと、そのぶん築年数も新しくなるので、家賃相場が上がると考えればいいと思います。

  • オートロック付きにしたいけど、家賃は下げたい
  • ネットで物件を探していて、築年数の条件を古くしたのに、オートロック付きの物件が増えない

という人もいると思います。これは、築年数が古い建物にはそもそもオートロック付きの物件が少ないので、条件を広げても物件が増えない、ということです。

築年数で探すときの目安

オートロック付きの物件を探すときは、「築◯年以内」という条件を、建物が建てられた年から考えるとわかりやすくなります。

  • オートロック付きの割合が半数を超えるのは、平成8年以降に建った建物
  • 平成3年から7年の建物は3割台、それより前の建物はぐっと少なくなる

この記事を書いた当時は「築20年程度以内」が目安でしたが、年がたつほど、平成8年に建った建物の築年数も増えていきます。今年から平成8年(1996年)までが何年かを数えて、築年数の条件を決めてみてください。たとえば2026年に探すなら、平成8年築は築30年前後です。

家賃を下げたい場合は、築年数を少し古くしながら、駅からの距離や広さなど、ほかの条件で調整するのも一つの方法です。条件の見直し方は部屋が見つからない人の共通点の記事でも紹介しています。

目当ての設備がいつごろから広がったのかを知っておくと、条件を決めるときに役立ちます。

オートロック付きの物件を選ぶときの注意

オートロックは便利な設備ですが、オートロックがあるから安全、とは言い切れません。最初にあげたように、住んでいる人が出入りするときに、うしろからついて入られることもあります。

内見のときは、オートロックだけでなく、次のようなところも見ておきましょう。

見るところ 確かめたいこと
エントランス オートロックの扉のほかに、裏口や駐輪場などから入れる場所がないか
郵便受け オートロックの内側にあるか外側にあるか。チラシなどがたまっていないか
宅配ボックス あるかどうか。あれば、留守のときでも人と会わずに荷物を受け取れる
ゴミ置き場 オートロックの内側か外側か。きれいに使われているか
共用の廊下・階段 明るさ、掃除されているか、外から見通せるか
部屋の玄関・窓・ベランダ 玄関の鍵の種類、低い階なら窓やベランダから入られにくいか
インターホン モニター付きか。来た人の顔を見てから開けられるか

共用部がきれいかどうかは、管理の状態や住んでいる人の様子を知る手がかりにもなります。

また、オートロックがあっても、自分の部屋の鍵をかける、知らない人と一緒に入らない、といった基本は変わりません。オートロックは「安心を少し足してくれる設備」くらいに考えておくのがよいと思います。

さいごに

オートロック付きの物件は、6階建て以上の非木造の建物や、平成8年以降に建った建物に多い設備です。オートロックを条件に入れると、築年数が新しく、家賃が高めの物件にしぼられやすくなります。

オートロックがどうしても必要か、ほかの防犯の工夫で代わりにできるかも考えながら、条件を決めてみてください。