こんにちは暮らしっく不動産の門伝です。

先日、日管協の不動産研究所に行ってきました。
日管協の不動産研究所というのは、日管協に加入している不動産業者(主に管理を主体としている会社が多いです)の中から数人選ばれて、不動産賃貸について話し合う会議です。
縁あって昨年より、委員に入れていただきました。
出席されている方が業界屈指のベテラン強者の方々なので、いつも緊張の出席です。


会議の内容はあまり話せないのですが、この時期恒例の「おとり物件」の話が出たのでここで少し。


公取協・ポータル5社がおとり広告一斉調査!

公取協とポータル5社がおとり広告を一斉調査したとのことが、話題にあがりました。。 

公取協というのは、公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会というのが正式名称。 「不動産の広告を適正にやりましょう」という団体です。

アットホーム、スーモ、ホームズなどのメジャーポータルサイトの5社と協力して、2回目の調査をしたとのことです。

調査の内容

時期 2017年11月から12月

対象サイト

サイト名

at home

CHINTAI

マイナビ賃貸

LIFULL HOME'S

SUUMO


対象業者 52社

5件に1件はおとり業者?

おとり物件はかなり減ったな!と思っていましたが、未だ20%ほどの業者がやっていたとのデータが上がっていました。

調査対象事業者数


違反事業者数

今回

52社

10社(19.2%)

前回

143社

32社(22.3%)

参照元:(公社)首都圏不動産取引協議会 2018年1月26日発表 インターネット賃貸広告の一斉調査報告(第2回) より

今回の調査対象はおとりをやっている業者も重点的に対象に入れたとのことなので、この数字よりは気持ち少ないのが一般的な数字かとは思います。




8%→1%

続いて物件数から見たおとり物件。
調査対象となった物件1,059のうち、18件(1.6%)がおとりという結果でした。


これはかなり改善とみて良いのではないでしょうか。

調査物件数


違反物件数

今回

1,059件

18件(1.6%)

前回

929件 78件(8.3%)

参照元:(公社)首都圏不動産取引協議会 2018年1月26日発表 インターネット賃貸広告の一斉調査報告(第2回) より

さいごに

独自調査から2年が経ちました。
それまでまったく放置されていて、消費者もよく分かっていなかった「不動産のおとり物件、おとり広告」の問題。
日本の不動産情報の性質上、全くのゼロにするのは難しいとは思います。
しかし状況が少し変わって、このように業界の重要な機関、大手ポータルサイトが動くようになったので抑制も効いていると思うので良かったなと思っています。

日管協の会議でも「おとり物件にお詳しい門伝さん」と言われてしまいましたが、おとり物件に詳しい訳ではありません。(笑)

おとり物件を知ったきっかけは友人の部屋探しを手伝いです。
賃貸だと業者間に出さない物件もまだ多くあるんですが「なんでここまでないのかな?」と調べたところからはじまりました。
その他にもいろいろなお客様との会話の中からで、調べていみると驚くべきことが!という状況でした。
普段は一般の人たちのように部屋探しをすることはないので、悪質な業者もいるんだなと思いました。



減ったけど、まだまだゼロではないおとり広告。
でもかなり健全化してますね。
という内容でした。

おとり広告なんて時間の無駄です。
お客様、不動産業者の双方にとって。

無駄が減ってより良い世界になることの祈ります。


それでは今日はこのあたりで。

今回の詳しい報告書はこちら。
http://www.sfkoutori.or.jp/News_r/20180126%20chintaichousa.pdf