2014/11/14

空室対策 入居者募集は細部に宿る

大家
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<今回は大家さん向けの内容になります。>

最近、長く空室が続いているという物件を頼まれるケースが増えてきました。
困った時に頼りにされるのは嬉しいです。

最近大家さんから「なんで次から次へ決めるのか?」と驚きと嬉しさの声をいただきました。
その時「意外と大家さんは不動産業者がどうやって入居者しているのか知らないんだ」と感じたの。
ちなみにこの方、20年も大家さんやっているベテラン大家さんです。

今回はその部分をピックアップ。
どのようにして入居募集、空室対策を行っているのかを紹介していきたいと思います。

1. 情報開示しない不動産屋が多い

まず入居募集するにあたって、以前どのような内容で募集を出していたのかを調べます。
ここで多いのが、情報を抱え込み。

多くの不動産屋が情報開示せず、自分のところだけで成約までしてしまおうと考えています。
これは不動産賃貸の仲介手数料が両方からもらえる「両手仲介」を最優先しているからです。

このように他の不動産に情報を与えたくないと情報を囲い込み、狭いマーケット(狭い市場)だけで勝負している不動産屋が非常に多いです。

自社の利益を優先するのは悪いことではありませんが、ここでお客さん(大家さん)に不利益が生じるのはおかしいです。


図にすると以下のような形です。
(ラインズマンと書いてあるのが、弊社です)

昨年に助成金を申請する関係で、この分野に関するマーケティングを行いました。
新宿区高田馬場3丁目に限っても約79%の物件が「広告不可」とし、 他社が宣伝出来ないような状況でした。
(情報提供 (公財)東日本不動産流通機 構提供「レインズ」よりラインズマン調べ 平成25年12月17日現在)

ほとんどの不動産屋が成約よりも「両手仲介」を重視しているのかが分かる数字だと思います。

他業種からすると異様に感じる形だと思いますが、これが今の日本の不動産業界の現状です。

ぼくは全くの他業種を経験してきた人間なので、この不自然さは受け入れられません。
弊社は「成約」を優先して、入居募集を行っています。

ここが他社と違う強みの一つとなっています。

2. 情報の囲い込みには要注意!

人気の物件ほど、その情報の囲い込みはひどくなります。

弊社が今年2月に募集し、無事成約した物件があります。

以前の不動産屋は高田馬場では有名な多くの物件を取扱う中堅業者。
しかし以前の賃料の設定に疑問がありました。 
築年数10年以内、バストイレ別にしては安すぎるのです。

以前の不動産屋からは「なかなか決まらないから賃料を下げたほうが良い」とアドバイスを受け、その賃料に設定したとのこと。

今回の募集時にはきちんと賃料を調べました。
(弊社はかなり細かく賃料設定を行います。 その一例としてこんな分析も行っています 「分かりやすい!高田馬場の家賃相場」 )

適切な賃料を調べたところ、4,000円ほどの市場価格との差がありました。

今回は適切な賃料、オープンな広告で募集を開始。
わずか1ヶ月ほどで、以前より高い賃料(適切な賃料)で無事成約となりました。


賃料を下げる前に、適切な広告が行なわれているかチェックをしましょう!
これで損をしている大家さんは非常に多いです。

3. 余計な初期費用がかかっていませんか?

余分な初期費用が乗っていることで、入居募集の競争力を弱めているケースも多いです。

余分な初期費用が足を引っ張っていないかチェックしましょう!

3-1. 保険の設定額が高いケース

例えばこんなケース。
同じ物件ですが、保険料の設定が異なります。





この物件は、保険料20,000円。


続いて弊社で出す募集条件はこちら。



保険料の設定は最低額の13,000円。


ワンルームで20,000円の保険なんて高すぎます。
13,000円の保険でも大家さんに損害を与えた場合の借家人賠償責任保険の金額は同じなので、20,000円の設定は異常です。
この辺りも不動産屋の利益を優先したゆえの設定です。 
詳しくは過去に書いたこちらをご参照下さい。
「本当にそんなに必要? 賃貸の保険について」

3-2. 更新手数料を上乗せするケース

更新料の他に「更新手数料」や「更新事務手数料」という名目で、さらに入居者へ請求するケースもあります。

通常更新料は家賃の1ヶ月分が相場です。
ここからさらに25%、高い場合には50%を入居者に課している場合があります。

詳しくはこちらをご参照下さい。
「同じ部屋でも更新料が違う場合があります」

こういう部分も入居募集では競争力の低下につながります。

4. 魅力的な募集図面

入居者が内見に行きたいと判断するポイントの一つとして「募集図面」があります。

募集図面は言わば「商品広告」。

ここで魅力が無いと判断されれば、内見へは来てくれません。




これ同じ物件です。
同時期に他の不動産屋をライバルとして、同じ部屋を募集しました。

冒頭で話題に上がった大家さんの物件ですが、こんなに印象が違うものなのかと驚かれていました。
必要以上によく見せることはしませが、元の印象より悪い印象になるのは広告として失格だとぼくは思っています。


弊社は、以下のような点に気をつけて募集図面を作成しています。

  1. 色使い
  2. バランス
  3. フォント(文字の形)

細かいところですが、この3つが与える影響は大きいです。

この辺りに気を付けることで、魅力的な募集図面、広告を作っています。

5. 最後に 

自分の物件がどのように募集されているか知らない大家さんは多いです。
「どうして決まらないのか」と悩んでいる大家さんは、今回上げたような部分がしっかり対処されているか確認してみるとよいと思います。

ただこのような募集を行っている不動産業者はまだ少ないのが現状です。
そういうこともあり、「難題物件」の相談が弊社へやってきています。

「数年空いていた」「内見にも全然来ない」という物件もしっかり広告、そして内容を見なおせば入居者は見つかります。

「なかなか決まらない」「空室が長く続いている」という大家さんの参考になればと思います。

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著者
門傳義文
門傳義文

(株)ラインズマン 代表取締役 宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー2級 「不動産をわかりやすく伝える」をコンセプトに、不動産会社「ラインズマン」を設立。 メディア「暮らしっく不動産」を運営するほか、相談者とともに悩み、考える住まい選びの “プロ”として活動している。 趣味はサッカーと音楽(ベーシスト)。ベースの教則本も執筆している。

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