こんにちは。暮らしっく不動産の徳留です。

内見に行って個人的に気に入った物件。
でも相場から比べると安いなぁと思ったことはありませんか。
住宅の値段はとても正直なので、何らかの理由があります。
その要素に納得できるかどうかが重要なポイントです。
今日は相場より安い物件のポイントを考えてみたいと思います。

相場より家賃が安い物件 9つのポイント

ポイント1.お墓が近い

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お墓が近いと相場より安いことがあります。
基本的にお墓というのは夜は暗いこともあり、夜道が不安という要素があります。
また心理的に苦手だという人も多いので相場よりは安くなる傾向があります。
この前、とある大家さんと話していたら「死人よりも生きている人間のほうがよっぽど怖い!」と言っていて妙に納得してしまったのですが、一般的にお墓の近くは相場が安くなります。

間取り図面ではわからないところですね。
内見に行った際は近所をぐるりと一周してみましょう。
また内見に行かなくても住所がわかればインターネットの地図で確認してみるといいでしょう。
googleストリートビューなどを使うとある程度の情報が得られます。
あれ?この物件相場よりも安いなと思ったら地図で確認すると理由に納得という場合はけっこう多いものです。

住むのは1軒 ストリートビューで効率よく家探し
https://www.kurachic.jp/column/1315/

ポイント2.近隣が歓楽街

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こちらも相場よりも安いことが多いです。
ホテル街、風俗街、飲み屋街の真ん中にあるようなマンションというのは都内けっこうあります。
募集図面というのはその物件だけに焦点をあてていあることが多いので、こちらも地図を使って調べてみると良いでしょう。
小さい子供がいる家庭のお客様や女性は特に避ける傾向にあるので、その分家賃を下げて募集していることが多いです。

賃貸はもちろんのこと、売買における土地の価格も同様です。
図面だけ見ると「おっ!◯◯区で土地の形もよくてこの値段!」と思うのですが、実際に行ってみると工場の横だったというような事もあります。
理由なく安いケースというのは無いに等しいです。

ポイント3.線路沿い

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線路沿いも騒音や振動の問題から家賃相場から比べると安いことがあります。
サッシの性能が高ければ問題ありませんが、昔ながらのサッシで線路沿いだと安いことが多いですね。
気にならないほど熟睡できる方や、始発で出勤して最終で帰ってくるような方にはオススメです。
これも地図で調べるとわかる部分。
内見に行く前に調べておくのがポイントです。

ポイント4.古い

いくらリフォームがされていて内装が綺麗であったとしても構造が古ければ相場よりも家賃が安いことは多々あります。
構造の部分は外からは見えない部分ですね。
最近では外観と内観を新築のようにリフォームする技術もあるので目に見える部分で年代を見分けるのが難しいことが多いです。


リフォームしてあるのに何が問題なのか?という方もいらっしゃるかと思います。
壁紙やキッチンという目に見える部分というのはある程度手をかければなんとなるものです。
ですが、築年数の古い建物の場合、上下水道の配管までは手がつけられていないことが多いです。
漏水、詰まり、赤錆、このあたりのメンテナンス処理で手を煩わされてしまうリスクもあります。

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こちらは1970年代に建てられたとあるマンションの下水管です。
この頃は剛鉄製の配管が多かったと聞きます。
今は塩ビ管が多いです。

そしてもう一つの基準になるのが耐震基準。
1981年6月1日以降に建築確認を受けている建物であれば新耐震基準で建築されています。
それ以前に建築確認を受けている建物だと旧耐震なので相場より安い傾向にあります。

旧耐震と新耐震に関しては下記のコラムを参照してください。

旧耐震と新耐震 建物の違いを知りましょう

https://www.kurachic.jp/column/1184/

建築基準法は震災に対して一定の効果あり!

https://www.kurachic.jp/column/1470/

ポイント5.設備が劣っている

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築年数が古くなればなるほど家賃が下がる傾向にあるのですが、大家さんとしてはなるべく家賃は下げたくないのが現状。
そこで行うのがリフォームです。

  • 壁紙を全面張り替え
  • 和式トイレを洋式トイレに
  • 和室をフローリングに
  • お風呂を新しいものに
  • エアコンを新規にしたり
  • モニター付きインターフォンをつけたり

といったような時代のニーズに合わせた内容にリフォームします。
もちろん大家さんの意識が高くて、きちんと収益が出せている物件にかぎりますが。

ですが、中にはリフォームをせずにそのまま貸し出している物件もあります。
そういう物件は家賃が相場よりも低い傾向にあります。
一昔前の設備でも気にならないという方であれば狙い目ですね。
バランス釜のお風呂とか知らない若い世代も多いのでは?

ポイント6.条件的に難しい人でも誰でも入れる物件

世の中には色々な人がいますが、近隣でも有名な細かい人というのもいますね。
色々クレームをつけてくるような人のことです。
私道の通行権でもめていたり、騒音に対してのクレームが激しく入居者といつもめていたりするような人がいる物件だと家賃は相場よりも安くなっていたりします。その建物に対する入居者の質といったところ。
大家さんや管理会社としては少しでも長く、質のいい入居者に住んでもらいたいというのが切なる願いではありますが、募集がなかなかうまくいかない物件などでは募集条件を緩めて募集することもあります。

  • フリーター
  • 高齢者
  • 水商売
  • 求職者
  • 生活保護

一般的に入居審査が難しいとされる上記の条件でもOKと書いてある物件の場合、募集条件を緩めているので、誰でも入れる物件ということがわかります。

近年では個人情報の問題もあり他の部屋にどんな住人がいるのかを調べるのが困難なことが多いです。
内見に行った祭、隣近所にどんな人が住んでいるのかを自転車や洗濯物や共用部に置いてあるものから判断するしかありません。

ポイント7.狭い

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一人暮らしをする時に最低限の広さはほしいもの。
冷蔵庫はキッチンの横、風呂・トイレは別と考える方が多いですが、そこの条件を気にしなければ部屋の広さは狭くとも希望の街に住める可能性があります。
写真はシャワーとトイレが一体型になったもの。

設備的な要素

  • 6畳の居室の中に冷蔵庫を置かざるを得ないような間取り
  • 風呂無し
  • 洗濯機置き場無し
  • トイレ共同

こういう物件はm²数が平均的なものと比べると狭いので賃料も安いことが多いです。
どうしても場所を優先したい場合は検討してみるのもいいかもしれません。

構造的な要素

  • 構造上、大きな柱が部屋の中に出ている
  • 勾配の関係上、天井が斜め
  • 部屋はものすごく新しく綺麗だが、実質の居室の広さが3畳や4畳

こういう物件は場所や設備に対して家賃が安いことが多いです。

ポイント8.道が狭い・道が暗い・坂の下

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女性は避ける傾向にある、道が狭く暗いところ。
どこに行くにも坂をのぼらないといけない坂の下にある物件。
こういう物件は借り手がつきづらいので家賃を下げて募集している場合があります。
道が暗く、細く、防犯上の観点から見ても死角になりそうな物件は安い傾向があります。

坂については以前に記事にしています。

坂の上と下ではこんなに違う物件探し |  高低差を考える
https://www.kurachic.jp/column/855/

この部分は電動自転車があれば楽勝ですね!

ポイント9.事故物件

これは書かなくてもみなさん周知の事実だと思いますが事故物件は安いです。
事故物件に関するコラムは下記リンクを参照してください。

事故物件? あなたは幽霊を信じますか?
https://www.kurachic.jp/column/610/

「事故物件ってたくさんあるんですか?」
とたまに質問されますが、なかなか無いです。
世の中にある物件数の分母が大きいため、なかなかお目にかかりません。
詳しくデータをとっていませんが、500件に1件とかそんな比率です。

さいごに

世の中の平均的なものから何かが欠けていれば家賃は相場よりも安くなるということがおわかりいただけたかと思います。
他の人にとっては不便でも自分にとって不都合がなければお得な物件ということができますので、賃料重視の方は検討してみるといいかもしれません。
逆にいうならばどれも平均以上の条件を求めれば賃料も平均以上ということです。
賃貸の相場はそれほど値段に正直で適正な価格がつけられています。

少しでも安い物件を探しているという方、参考にしてみてください。